2024年12月5日に東芝プレシジョン株式会社の管理職の方に向けて研修を実施しました!
今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。
実施概要
- 研修名:身近なバイアスを知る
- 日時:2024年12月5日(木)13:00-14:30(90分)
- 実施方法:対面式+オンライン参加
- 対象:管理職の方+ご興味ある方
- 当日参加者:82名(オンライン+対面)
- 研修アジェンダ
- ジェンダーに関する基礎知識
- なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
- 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
- 社内にあるバイアスについて考える
企業概要
- 会社名:東芝プレシジョン株式会社
- 取締役社長:志水 秀男
- 業種:電気機械器具製造業
- 従業員数:206名 ※2024年4月1日時点
研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)
【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革
【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。
目的
- 東芝グループのDEIB方針を正しく理解するために必要な基礎知識を学ぶ
- なぜジェンダーギャップを解消する必要があるのかを学び、DEIB推進への意識を高める
研修内容

1. ジェンダーに関する基礎知識
今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。
- セックス(SEX)
- ジェンダー(Gender)
- ジェンダーバイアス
- ジェンダーロール
- ジェンダーギャップ
- ジェンダーギャップ指数
2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは企業次第。ジェンダー平等を進めることでの業績や採用面へのメリットをご説明した上で、管理職などの意思決定層が「なぜやるのか」を理解していることはもちろん重要ですが、社員全員が正しくその意義を理解していることが実現には不可欠であることも併せてご説明しました。

3. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
次のセッションでは「自分のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識に関するバイアスチェックを行いました。今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。
チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

4. 社内にあるバイアスについて考える
IATテストにてチェックを行った後に、社内にある暗黙のルールについてディスカッションいただきました。
ディスカッションの中で、
- 男女で異動や転勤頻度が異なる
- 出張時に購入したお土産をなぜか暗黙的に女性が配っている
といったとても具体的なルールを挙げていただくことができました。
課題が「言われてみれば、確かになぜそうなっているのかわからないルール」について気づくきっかけとしていただくことができました。
ご自身が若手社員の時は「当たり前」であったものが、多様性が尊重される現在では、「当たり前」ではなくなりつつあります。お互いに認識の齟齬が生まれないように、社内のルール/業務であれば、きちんと上長から言語化し、そうでない場合はやる必要がないことも併せて伝えて、風通しの良い雰囲気を作っていただけると良いなと感じました。
最後に管理職の違いを知るために必要なこと、活かすために必要なことを簡単に解説しました。終会のお言葉として、研修に最初からご参加いただいた社長の志水様にて「改めて『みなさんが働く職場は、所属する全員が働きやすいと感じているか』を今一度意識してほしい」とのお言葉をいただき、研修は終了致しました。
研修後は社長の志水様と人事総務部長の氏家様と共にジェンダー平等実現に向けて、会社のトップとして何ができるのか、またどのようなメッセージを出すべきかなどについて、お話をさせていただきました。トップから進め方の具体的なご相談を伺い、ジェンダー平等実現に向けた本気度を感じる貴重な機会となりました。

参加者の声
オンラインも含めて多くの方にご参加いただくことができました。ディスカッションのお時間はどのチームも積極的にお話しいただくことができました。またディスカッションの時間中は人事部の方とパネルトークをすることで、オンラインの方も気づきが得られやすい環境づくりを行いました。
研修後に早速出張時のお土産を管理職の方がご自身で配布されていたとのお声をいただき、早速実践に移されていることに感銘を受けました!
事後アンケートでは
- 「自分の当たり前は周囲の人にとっては当たり前ではない」「”配慮”しているつもりが、相手にとっては”排除されている”と感じることもある」を常に意識したい
- 自分のバイアスを自覚し、自分の当たり前を相手に押し付けないように気を付けたい
- 相手の発言や行動の意図や感情を汲み取って、自身も見つめ直したい
一方で「管理職の方への負荷があがる/管理職は大変だ」というお声もいただき、改めて企業内でジェンダー平等を推進する上での難しさや課題も認識できました。
一方で「『男性側の大変さ』についても触れてほしい」というお声もいただき、改めて企業で働く中で男性も女性も「らしさ」に縛られていることを感じることができました。
今回の研修を通じて、現場のさまざまなお声をいただき、私たちも多くの気づきをいただくことができました。ありがとうございました。
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