【企業向け研修レポー…

2025年6月13日に日産労連の方に向けて研修を実施しました!

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:違いを知り、活かすために
  • 日時:2025年6月13日(金)14:35-16:55(140分)
  • 実施方法:対面式
  • 対象:日産労連/ジェンダー共同・多様性推進委員会参加者
  • 当日参加者:30名
  • 研修アジェンダ
  1. 多様性とは
  2. アンコンシャスバイアスとは
  3. アンコンシャスバイアスをどう対処するか
  4. ディスカッション
  5. まとめ(多様性推進においてメンバーに求められること)

日産労連概要

  • ⽇産グループの各業種(⾞両組⽴メーカー、販売会社、部品メーカー、輸送会社など)の企業が所属する労働組合組織
  • 会長:寺門 勉
  • HP:https://www.ngu.or.jp/

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。

以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。NPO法人ジェンダーイコールの認定企業である「ダイバーシティのすすめ」の代表として、企業のDE&I推進に関する事業を幅広く展開中

目的

  • マイノリティが参加しやすい組織づくりのヒントを見つける
  • 女性役員を増やしていくためのアクションが1つ決まっている

研修概要

本研修は日産労連様のジェンダー共同・多様性推進委員会の1つのプログラムとして当団体にて研修を実施致しました。研修実施前には日産労連内での女性役員を増やすための取り組みの紹介やアンケート結果の共有などが行われました。

4月に実施したオンラインセミナーにご参加いただいていた方も相当数いらしたので、4月に実施した内容の復習も入れつつ、今回はジェンダーだけでなく多様性推進という視点も加えて研修を実施しました。

1. 多様性とは何か

まず多様性とは何か、なぜ必要なのかについて説明を行いました。

  • 多様性とは何か
    • 目に見えやすい属性の多様性(性別、国籍、年齢、身体的特徴など)
    • 目に見えにくい属性の多様性(価値観、キャリア、健康状態など)
  • なぜ多様性なのか:企業が多様性を推進する狙いは、マイノリティの権利向上ではなく、あくまでも組織の成果を上げるためである

2. アンコンシャスバイアスとは

次のプログラムでは多様性を組織の力に活かしていくために必要なインクルージョンにおいて阻害要因となるアンコンシャスバイアスについての説明を行いました。

日産労連様では女性役員を増やすべく、ジェンダー共同・多様性推進の活動を実施されていますので、今回は特に女性が陥りやすい「インポスター症候群」についてのご説明もさせていただきました。

※インポスター症候群とは「自身の成果や成功を不当に低く評価してしまう傾向のこと」を指す。日本では「女性は慎重で正確で真面目である」というジェンダーバイアスが根強いため、女性は無鉄砲なチャレンジをする機会に恵まれず、何か依頼を受けても「7割以上できると思えないとやりますと言えない」と言われています(一方で男性は3割程度できそうであれば、やりたいと言うと言われる)。

詳細はこちら

ジェンダーバイアスによって日本では男女でチャレンジする機会が大きく違うと言われています。そのため女性にチャレンジを促したい場合は、男性よりも必要な支援や声がけが必要になる可能性があるというEquity(公平性)の考え方を説明しました。

3. アンコンシャスバイアスへの対処

次にアンコンシャスバイアスをどう対処すればよいのかについて、

  • 自己理解
  • 心理的柔軟性  という視点で整理しました。

個人として何ができるかだけでなく、

組織の「心理的安全性」についても併せて説明することで組織としてどうあると多様性を活かせるのかというご説明を行いました。時間が確保できず駆け足になってしまいましたが、心理的安全性が高い状態を保つために必要なことについてエッセンスはお伝えできたと思います。

4. ディスカッション

次にディスカッションでは「誰もが参加しやすい理想の労働組合ってなんだろう」というテーマでディスカッションをしていただきました。

グループにはさまざまな企業の労働組合員の方々が混ざって参加していました。そのため各労働組合によって課題や理想の労働組合の定義が異なっており、さまざまな視点で闊達な議論をしていただきました。

最終的には各グループにて、理想の労働組合とは「XXXXXXな組織である」と一言でキャッチフレーズをつけていただき、全体に発表してもらいました。

各グループによって議論の進め方や理想の労働組合の定義が近いようで違っていて、参加者同士でもさまざまな気づきがあったと感じています。

5. まとめ(多様性推進においてメンバーに求められること

最後に多様性を推進する上で全員が持つべきスキルといて

  • 意思発信力
  • 鈍感力    についてご説明しました。

察してではなく自らの考えをしっかり言語化する力を養い、過剰に反応しない、スルーする力も養うことで自分自身をうまく守る力を身に付けた上で、多様性推進の活動に取り組んでいただきたいとお伝えし、終了しました。

参加者の声

研修当日は皆様が積極的にディスカッションに参加いただき、参加者同士での気づきや学びも多い時間となりました。

 事後アンケートでも

  • 知識を得た上で、具体的にどんなアクションを取っていくべきかを聞けた
  • 自労組の人たちが少しでも変われる機会を設けたいと思った
  • 自分がこれから相手に対して接していく考え方の視野が広がるきっかけになった
  • 職場の心理的安全性を高めるため、意思発信力と鈍感力を養っていきたい

など、研修内でのさまざまな気づきをご共有いただきました。

一方で時間に限りがあったこと、4月のオンライン研修での参加者が半数ほどいらしたため、基礎的な説明を一部割愛してしまったことで、初回参加の方から内容の分かりづらさについて、ご指摘をいただきました。加えて質問時間があったらよかったとのコメントも頂戴し、前向きに本研修に参加いただけたと感じました。

女性役員を増やすための苦労や課題、課題解決に向けた具体的な取り組みなど、生の声を多く伺うことができ、私たちも大変気づきの多い時間となりました。

ありがとうございました!

ジェンダーイコールと一緒に、社内研修を実施しませんか?

こちらよりお問い合わせをお待ちしております

【企業向け研修レポー…

2025年4月12日に日産労連の方に向けて研修を実施しました!

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:職場のジェンダーバイアスについて考える
  • 日時:2025年4月12日(土)14:25-15:55(90分)
  • 実施方法:オンライン
  • 対象:管理職の方+ご興味ある方
  • 当日参加者:82名(オンライン+対面)
  • 研修アジェンダ
  1. ジェンダーに関する基礎知識
  2. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
  3. 自社の位置づけを知ろう

日産労連概要

  • ⽇産グループの各業種(⾞両組⽴メーカー、販売会社、部品メーカー、輸送会社など)の企業が所属する労働組合組織
  • 会長:寺門 勉
  • HP:https://www.ngu.or.jp/

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。

以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。NPO法人ジェンダーイコールの認定企業である「ダイバーシティのすすめ」の代表として、企業のDE&I推進に関する事業を幅広く展開中

目的

  • ジェンダーに関する基本的な知識を理解したうえで日産労連としての目指す姿を理解する
  • ジェンダーという視点で自組織の位置づけを知る

研修内容

本セミナーは日産労連様のジェンダーイコーリティセミナーのコンテンツの1つとして実施させていただきました。

1. ジェンダーに関する基礎知識

まずジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • ジェンダーに関する用語説明
    • セックス(SEX)
    • ジェンダー(Gender)
    • ジェンダーバイアス
    • ジェンダーロール
    • ジェンダーギャップ
    • ジェンダーギャップ指数
  • なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
    • ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは企業次第。ジェンダー平等を進めることでの業績や採用面へのメリットをご説明した上で、管理職などの意思決定層が「なぜやるのか」を理解していることはもちろん重要ですが、社員全員が正しくその意義を理解していることが実現には不可欠であることも併せてご説明しました。
    • ジェンダー平等を進めることでの数値メリットや従来の日本型雇用と女性就業者比率が逆相関であることなどもデータを用いて説明しました。

2. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)

次のセッションでは「自分のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識(男性は仕事・女性は家庭という意識)に関するバイアスチェックを行いました。

 今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。

 チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

3. 自社の位置づけを知ろう

最後のセッションでは「自社の位置づけを知ろう」をテーマに自社の女性管理職比率や社内の施策などについてディスカッションをしていただきました。

今回の参加者の方々は日産グループ各社の労働組合員の方(専従・非専従含む)だったため、所属組織が異なっていました。

そのため今回は参加される方々に対して事前に

・勤め先の女性管理職の比率推移(過去5年分など、難しい場合は取得できる範囲で)

・男性育児休業の取得率(過去5年分など、難しい場合は取得できる範囲で)

・自社の取り組み(働き方改革や女性活躍に向けた施策等)※自社HPやイントラ、人事問い合わせなどで確認(可能な限りでOK)

上述の事前の宿題に取り組んでいただいた上で研修に参加いただきました。

お互いの企業の女性社員に関する数値データやジェンダー平等に向けた施策などを共有することだけでも、お互いに多くの気づきが生まれると考え、実施しました。

実際にはどのグループも時間が足りないくらい、さまざまなお話をしていただき、私たちも具体的な課題や施策の工夫などを伺うことができ、大変多くの気づきをいただきました。

最後にまとめとして、明日からできるアクションを1つチャットに書いてくださいとお願いしたところ、多くの方からコメントいただくことができました。オンライン研修ではありましたが、多くの方が積極的に研修に参加いただけたと感じることができました。

参加者の声

研修当日は全国各地からさまざまな企業の方にご参加いただき、いろんな視点でのディスカッションを行っていただくことができたかと思います。

事後アンケートでは

  • 別の会社の人と話すことで「自分のいる環境により意識が左右される。固定観念が強くある」ということを感じた
  • 自身のバイアスを意識する良いキッカケになった
  • 「配慮が排除になる」という言葉に、ハッとなった。ジェンダー問題以外でも、様々なところにバイアスがあるので、日頃から気をつけていきたいと思った。
  • 議論の時間が短く、チームメンバーの表面的な実態共有で終わってしまいもったいないと感じた

など、研修内でのさまざまな気づきをご共有いただきました。

一方でオンライン実施だったこともあり、グループディスカッションの物足りなさについてコメントを頂戴しました。

改めてジェンダー平等に向けた活動は参加される全員の方が当事者であり、自分事として捉えて話していただくことが重要であると感じました。

さまざまな研修時や事後アンケートから様々なご意見をいただくことができ、私たちも大変気づきの多い時間となりました。

ありがとうございました!

ジェンダーイコールと一緒に、社内研修を実施しませんか?

こちらよりお問い合わせをお待ちしております

【企業向け研修レポー…

2024年12月5日に東芝プレシジョン株式会社の管理職の方に向けて研修を実施しました!

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:身近なバイアスを知る
  • 日時:2024年12月5日(木)13:00-14:30(90分)
  • 実施方法:対面式+オンライン参加
  • 対象:管理職の方+ご興味ある方
  • 当日参加者:82名(オンライン+対面)
  • 研修アジェンダ
  1. ジェンダーに関する基礎知識
  2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
  3. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
  4. 社内にあるバイアスについて考える

企業概要

  • 会社名:東芝プレシジョン株式会社
  • 取締役社長:志水 秀男
  • 業種:電気機械器具製造業
  • 従業員数:206名 ※2024年4月1日時点

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • 東芝グループのDEIB方針を正しく理解するために必要な基礎知識を学ぶ
  • なぜジェンダーギャップを解消する必要があるのかを学び、DEIB推進への意識を高める

研修内容

1. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数

2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか

ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは企業次第。ジェンダー平等を進めることでの業績や採用面へのメリットをご説明した上で、管理職などの意思決定層が「なぜやるのか」を理解していることはもちろん重要ですが、社員全員が正しくその意義を理解していることが実現には不可欠であることも併せてご説明しました。

3. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)

次のセッションでは「自分のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識に関するバイアスチェックを行いました。今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。

チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

4. 社内にあるバイアスについて考える

IATテストにてチェックを行った後に、社内にある暗黙のルールについてディスカッションいただきました。

ディスカッションの中で、

  • 男女で異動や転勤頻度が異なる
  • 出張時に購入したお土産をなぜか暗黙的に女性が配っている

といったとても具体的なルールを挙げていただくことができました。

課題が「言われてみれば、確かになぜそうなっているのかわからないルール」について気づくきっかけとしていただくことができました。

ご自身が若手社員の時は「当たり前」であったものが、多様性が尊重される現在では、「当たり前」ではなくなりつつあります。お互いに認識の齟齬が生まれないように、社内のルール/業務であれば、きちんと上長から言語化し、そうでない場合はやる必要がないことも併せて伝えて、風通しの良い雰囲気を作っていただけると良いなと感じました。

最後に管理職の違いを知るために必要なこと、活かすために必要なことを簡単に解説しました。終会のお言葉として、研修に最初からご参加いただいた社長の志水様にて「改めて『みなさんが働く職場は、所属する全員が働きやすいと感じているか』を今一度意識してほしい」とのお言葉をいただき、研修は終了致しました。

研修後は社長の志水様と人事総務部長の氏家様と共にジェンダー平等実現に向けて、会社のトップとして何ができるのか、またどのようなメッセージを出すべきかなどについて、お話をさせていただきました。トップから進め方の具体的なご相談を伺い、ジェンダー平等実現に向けた本気度を感じる貴重な機会となりました。

参加者の声

 オンラインも含めて多くの方にご参加いただくことができました。ディスカッションのお時間はどのチームも積極的にお話しいただくことができました。またディスカッションの時間中は人事部の方とパネルトークをすることで、オンラインの方も気づきが得られやすい環境づくりを行いました。

研修後に早速出張時のお土産を管理職の方がご自身で配布されていたとのお声をいただき、早速実践に移されていることに感銘を受けました!

事後アンケートでは

  • 「自分の当たり前は周囲の人にとっては当たり前ではない」「”配慮”しているつもりが、相手にとっては”排除されている”と感じることもある」を常に意識したい
  • 自分のバイアスを自覚し、自分の当たり前を相手に押し付けないように気を付けたい
  • 相手の発言や行動の意図や感情を汲み取って、自身も見つめ直したい

一方で「管理職の方への負荷があがる/管理職は大変だ」というお声もいただき、改めて企業内でジェンダー平等を推進する上での難しさや課題も認識できました。

一方で「『男性側の大変さ』についても触れてほしい」というお声もいただき、改めて企業で働く中で男性も女性も「らしさ」に縛られていることを感じることができました。

今回の研修を通じて、現場のさまざまなお声をいただき、私たちも多くの気づきをいただくことができました。ありがとうございました。

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【自治体向け研修レポ…

2025年1月15日に町田市役所の職員の方に向けて研修を実施しました!

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:職場のジェンダーバイアスを知る
  • 日時:2025年1月15日(水)13:00-15:00(120分)
  • 実施方法:対面式
  • 対象:各部署で任意に選出された方
  • 当日参加者:48名(対面)
  • 研修アジェンダ
  1. ジェンダーに関する基礎知識
  2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
  3. 庁内の状況を知る
  4. 庁内にあるバイアスについて考える

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • 日本や町田市役所のジェンダーに関する現状を正しく把握し、ジェンダー平等を進める意義を理解する
  • 部下や同僚の仕事や家庭での役割を想像し、両立を支援するために何ができるかを考える

研修内容

まず町田市役所の職員の方より町田市役所の目指す姿やジェンダーに関する目標及び本日の研修の目的についてご説明いただきました。

1. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数

2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか

ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは組織次第です。ジェンダー平等を進めることで企業では業績にメリットがあったり、また採用面などにも大きなメリットがあることをご説明した上で、職員全員が正しくその意義を理解していることがジェンダー平等実現には不可欠であることを併せてご説明しました。

3. 庁内の状況を知る

日本全体のデータを踏まえて、町田市役所庁内のジェンダーに関する以下データを開示しました。

  • 女性管理職比率
  • 女性管理職者からの声
  • 男性育休取得率
  • 男性育休取得者の声(パネルトーク)

町田市役所の庁内のデータを自治体の数値と経年比較を行ったうえで実際に働いている方の声を紹介しました。男性育休取得者は実際に登壇いただき、育休取得時の心境や普段の生活リズムについてご説明をいただきました。

4. 庁内にあるバイアスについて考える

最後のセッションでは「庁内にバイアスについて考える」をテーマに職場にある暗黙のルールについてディスカッションをしていただきました。

ディスカッションの中で「同じ部署に長く勤務している人の意見が通りやすい」といった声や「長時間労働の人が評価される風土がある」といったお話を伺うことができました。これまで「こういうものだからしょうがいない」と諦めていた暗黙のルールの中に、職場の働き方を変える種が落ちています。ぜひ今回のディスカッションをきっかけに身近にあるバイアスに気づき、変えていく原動力としていただけると嬉しいなと感じました。

ディスカッション後にはお互いに認識の齟齬が生まれないように、社内のルール/業務であれば、きちんと上長から言語化し、そうでない場合はやる必要がないことも併せて伝えて、風通しの良い雰囲気を作っていただけると良いといった、よくある暗黙のルールとそれに対する対処方法について簡単にご説明させていただ来ました。

最後に違いを知るために必要なこと、活かすために必要なことを簡単に解説し、終了しました。

参加者の声

当日はいろいろな立場の方がご参加いただき、いろんな視点でのディスカッションを行っていただくことができたかと思います。

事後アンケートでは

  • 自分自身のバイアスを理解するために、自分の感情の原因などを言語化していこうと思った
  • 自分の中のバイアスに気が付くことができた。他者にニュートラルに向き合い、まず受け止めていくことを心がけたい
  • 配慮する側として、相手にとってなにをしてほしいのか。何をやりたいのかコミュニケーションをとっていこうと思う

など、研修やディスカッションを通じて気づきを持っていただくことができました。一方で「管理職に対してもっと教育してほしい」といった声や「もっと根本的な解決をすべき」といったお声もいただき、次のステップとして具体的どのようなことに取り組み、各階層の方たちが何をすればよいのか、具体的な施策を考えていくことが必要であることも窺うことができました。

さまざまな研修時や事後アンケートから様々なご意見をいただくことができ、私たちも大変気づきの多い時間となりました。

ありがとうございました!

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【企業向け研修レポー…

2024年12月3日に神奈川新聞社の部長職以上の方に向けて研修を実施しました!

今回の研修はかなテラス(神奈川県立かながわ男女共同参画センター)企画の「男性の家事・育児参画促進に向けた講師派遣事業」の講師として登壇させていただきました。

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:違いを知り、活かすために(ジェンダー編)
  • 日時:2024年12月3日(火)13:00-14:30(90分)
  • 実施方法:対面式+オンライン参加
  • 対象:管理職の方+ご興味ある方
  • 当日参加者:8名(オンライン+対面)
  • 研修アジェンダ
  1. ジェンダーに関する基礎知識
  2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
  3. 貴社内のジェンダーバランスを知る
  4. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
  5. 社内にあるバイアスについて考える

企業概要

  • 会社名:神奈川新聞社
  • 代表取締役社長:須藤 浩之
  • 従業員数:300人

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • 貴社DEI宣言について正しく理解するために必要な基礎知識を学ぶ
  • なぜジェンダーギャップを解消する必要があるのかを学び、DEI推進への意識を高める

研修内容

1. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数

2. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか

 ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは企業次第。ジェンダー平等を進めることでの業績や採用面へのメリットをご説明した上で、管理職などの意思決定層が「なぜやるのか」を理解していることはもちろん重要ですが、社員全員が正しくその意義を理解していることが実現には不可欠であることも併せてご説明しました。

3. 自社のジェンダーバランスを知る

次に日本全体のデータを踏まえて、自社のジェンダーに関する以下データを開示しました。

  • 女性管理職比率/女性管理職数
  • 男性育休取得率/取得者数
  • 男性育休取得期間

そのうえで男性育休取得率が向上することが、多様性を認める組織風土を醸成する上でに どのようなメリットがあるのかをご説明しました。。

4. バイアスを感じる

次に「ご自身のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識に関するバイアスチェックを行いました。今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。

チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

5. 社内にあるバイアスについて考える

チェックを行った後に、社内にある暗黙のルールや普段上司として意識していることをディスカッションいただきました。

会社に長くいるとなかなか気づきづらい社内のルールを改めて考えていただくことで普段の業務の中での気づきに繋げていただけたら嬉しいです。

最後にバイアスに気づくために意識すべきことについて簡単にご説明をした上で閉会とさせていただきました。

参加者の声

少人数で進めることができたため、参加者の皆さんのお声を伺いながら進めることができました。部長職以上の方にご参加いただきましたが、性別が半々であったことから、ディスカッション中もさまざまな視点でお話を伺うことができました。

  • 自分にもバイアスがあるかもしれない、と気が付いた時に振り返るようにしたい
  • 人の話を真摯に聞こうと思います。こういうことを言うはずだ、こんなものだろうとの思い込みはしないで臨みたい。
  • ジェンダー平等を進めることが企業価値の向上につながる、進めないと企業存続の危機を迎えると教わり、怖いことだと感じました。弊社内で具体的に何に取り組めば良いか、ヒントがほしいです。

一方で「管理職の方への負荷があがる/管理職は大変だ」というお声もいただき、改めて企業内でジェンダー平等を推進する上での難しさや課題も認識できました。

今回はジェンダー平等に関する基礎知識に焦点を充てていたため、じゃあ自分の組織の中で具体的に何をすれば良いのかという部分は今後、改めて一緒に考えていけたら良いなと感じました。ありがとうございました。

ジェンダーイコールと一緒に、社内研修を実施しませんか?

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【企業研修レポート】…

2024年3月5日に東芝デバイス&ストレージ株式会社の管理職の方に向けて研修を実施しました!

今回の研修はかなテラス(神奈川県立かながわ男女共同参画センター)企画の「男性の家事・育児参画促進に向けた講師派遣事業」の講師として登壇させていただきました。

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:違いを知り、活かすために(ジェンダー編)
  • 日時:2024年3月5日(火)13:00-15:00(120分)
  • 実施方法:対面式+オンライン参加
  • 対象:管理職の方+ご興味ある方
  • 当日参加者:250名程度(オンライン+対面)
  • 研修アジェンダ
  1. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
  2. ジェンダーに関する基礎知識
  3. 自分の会社を知る
  4. バイアスを感じる

企業概要

  • 会社名:東芝デバイス&ストレージ株式会社
  • 代表取締役社長:島田太郎
  • 企業概要:ディスクリート半導体・システムデバイスなどの半導体デバイスとHDDなどのストレージ製品の開発・製造・販売
  • 従業員数:20,600人(連結)、3,400人(単独) ※2023年3月末現在

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • 日本や自社の現状を正しく把握し、ジェンダー平等を進める意義を理解する
  • 部下や同僚の仕事や家庭での役割を想像し、両立を支援するために何ができるかを考える

研修内容

1. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか

昨今では男女問わず育休取得者が増加したり、政府としても働き方改革を推進しています。一方で仕事量は変わっておらず、管理職への負荷が上がっていると感じている人も多いはず。そういった中で日頃、管理職の皆さんが感じている難しさやジェンダー平等を進める意義についてディスカッションを行っていただきました。 

ディスカッションを通じて、「性別を問わず、育休を取得することは歓迎だし、ぜひ取って欲しい。一方で快く育休を取得を取れるような環境づくりに苦戦している」という声をいただき、多忙な中で働く環境の改善に向けて苦労されている様子が窺えました。

2. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数
  • 日本の状況/データ(女性管理職比率/男女別育休取得率・取得期間/男女雇用機会均等法の変遷)

3. 自分の会社を知る

日本全体のデータを踏まえて、自社のジェンダーに関する以下データを開示しました。

  • 当日参加者の年代別共働き世帯
  • 女性従業員比率
  • 女性管理職比率
  • 男性育休取得率
  • 男性育休取得期間

日本全体の平均や製造業での平均値との乖離を知ることで、自社の客観的な立ち位置を感じていただきました。

加えて、実際に働いている社員の声として、女性社員の座談会にて挙がった声や男性で育休を取得された方の声を紹介しました。定量的なデータに加えて、実際に働いている方の生の声を聞くことで社内にある暗黙のルールや多様性を感じていただけたと思います。

4. バイアスを感じる

最後のセッションでは「ご自身のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識に関するバイアスチェックを行いました。 今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。

チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

チェックを行った後に、社内にある暗黙のルールや普段上司として意識していることをディスカッションいただきました。

ディスカッションの中で宴席での若手社員の振る舞いが気遣いなのか、暗黙のルールなのか、悩ましいという発言が出ておりました。ご自身が若手社員の時は「当たり前」であったものが、多様性が尊重される現在では、「当たり前」ではなくなりつつあります。

お互いに認識の齟齬が生まれないように、社内のルール/業務であれば、きちんと上長から言語化し、そうでない場合はやる必要がないことも併せて伝えて、風通しの良い雰囲気を作っていただけると良いなと感じました。

最後に管理職の違いを知るために必要なこと、活かすために必要なことを簡単に解説し、終了しました。

参加者の声

オンラインも含めて多くの方にご参加いただくことができました。ディスカッションのお時間はどのチームも積極的にお話しいただいており、特にオフライン参加者の方から前向きなご意見を多くいただきました。

  • 自社の状況について状況を理解できた。ジェンダーによる差はなくなってきていると考えていたが、数字を見てまだまだだなと感じた
  • 思い込みに気づくのは難しく、実際にバイアスのチェックと通して実感できた
  • これまで社内の女性たちは、波風を立てない、目立たちたくない、諦めなどで声を上げることは少なかったと思うので、客観的に自社の状況を共有できる場があり有益だった

一方で「管理職の方への負荷があがる/管理職は大変だ」というお声もいただき、改めて企業内でジェンダー平等を推進する上での難しさや課題も認識できました。

今後、当団体としても管理職支援をテーマにした取り組みも検討したいと思っております。今回の研修を通じて、現場のさまざまなお声をいただき、私たちも多くの気づきをいただくことができました。ありがとうございました。

ジェンダーイコールと一緒に、社内研修を実施しませんか?

こちらよりお問い合わせをお待ちしております

【企業研修レポート】…

2024年3月26日にクロックス・ジャパン合同会社にてセミナーを実施しました!今回はセミナーの概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:身近なジェンダーバイアスを考える
  • 日時:2024年3月26日(火)15:30-16:30(60分)
  • 実施方法:対面式+オンライン参加
  • 対象:任意参加
  • 当日参加者:対面式(16名)、オンライン(3名)
  • 研修アジェンダ
  1. アンケート結果共有
  2. ジェンダーに関する基礎知識
  3. ディスカッション①
  4. ディスカッション②

企業概要

会社名:クロックス・ジャパン合同会社

【Crocs】

クロックス社は、女性、男性、子供向けのカジュアルフットウェアの世界的リーダーであり、快適さとスタイルが消費者に愛され続けています。同社のブランドにはクロックスとHEYDUDEがあり、製品は卸売と直販を通じて85以上の国で販売されています。

クロックス社に関する詳細は、investors.crocs.comをご確認ください。同社のブランドについては、www.crocs.co.jp または www.heydude.com をご覧いただくか、フェイスブック、インスタグラム、ツイッターで @crocsjp または @heydude をフォローしてください。

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • ジェンダーバイアスが身近にあることを知る
  • バイアスを是正するためにできることを考える

研修概要

今回のセミナーはディスカッションの時間を長く取り、身近にあるジェンダーバイアスについて自分ごととして考えていただけるような形で進めました。

またセミナーを開始するにあたり、ジェンダー平等の実現やバイアスを払拭するための近道や正解はなく、自分自身で考えることが重要であることをお伝えした上で開始しました。

1. 事前アンケート結果まとめ

今回はセミナーを実施前に事前アンケートを実施しました。

(事前アンケート設問)
  • 生きづらいと感じたこと
  • 日本の中にある男女格差/違和感

 セミナーの最初に事前アンケート結果報告として、参加者が感じているジェンダーバイアスや違和感を共有しました。

生きづらいと感じたこととして、

  • 家事や育児負担が私(女性)に偏っている
  • 父親として育休が取れなかった
  • 良き妻/良き母を育てるという校風の学校だった

日本の中にある男女格差/違和感としては

  • 「まだ結婚しないの?」と当たり前に聞く文化
  • 伝統的な性別役割分担を含む、根強い性差別があるがそのことに気づいていない

といった日常生活の中に存在するさまざまな違和感を共有いただきました。

2. ジェンダーに関する基礎知識

ディスカッションを行う前に認識合わせとして簡単にジェンダーに関する用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数
  • 日本の状況/データ(女性管理職比率/男女別育休取得率・取得期間/男女雇用機会均等法の変遷)

3. ディスカッション①

1つ目のディスカッションのテーマはこちら!

 バイアスのある発言を耳にしたら、あなたはどう反応しますか?

 (言われた本人だったら?言われた人の周囲にいたら?)

(発言例)

  •  (独身女性に対して)「まだ結婚しないの?」
  • (結婚した男性に)「これから大黑柱として仕事頑張れ」
  • (夫が妻に)「母親なんだから家事/育児はちゃんとやって」

各チーム、ご自身やご家族の経験などを踏まえて、時間いっぱいまで闊達に議論していただきました。正解がない上に状況や自分の立場によっても振る舞い方が異なるため、皆さんから「難しい!」という声を多くいただきました笑

全体シェアの時間では、子どもを持つ女性の方から、

「残業していると、男女問わず上司から『パートナー(夫)が子どもを見てくれていて、いいパートナーだね』といった声がけをされるが、おそらく男性社員はそういう発言を言われたことはないと思う。私も育児も仕事も頑張っているのに!」といったエピソードを共有いただきました。

またそういう発言を受けた際、その女性は「私も週に3日は早く帰って育児をしているので、褒めてください!」と相手の発言をストレートに指摘はしないものの、バイアスに気づいてもらえるような発言をしていると共有いただきました。

バイアスのある発言をされている方の多くは全く悪気なく発言をしていることがほとんどです。したがって反応する側も過度に攻撃的にはならず、かといって自分自身の気持ちもしっかり守れる対処法を状況に応じて考えて置く必要がありますよね。

バイアスのある発言を耳にする機会は実は結構多いです。今後こういった状況に陥った時に、今回のディスカッションで話したことを思い出していただけると嬉しいです。

4. ディスカッション②

2つ目のディスカッションのテーマはこちら!

積極的差別是正措置(Positive Action)は必要か?

Positive Action例:女性専用車両/大学入試の男女別枠の設置/管理職の男女別枠の設置など

昨今ではクオーター制やAffirmative Actionといった構造的な差別を是正するために一時的に女性の優先枠を設けたり女性の進出を促す計画を策定するなど特別な措置を講じて男女の実質的な機会の均等を確保するためのアクションを実施すべきという考え方も広まってきています。

一方でこういった施策は「逆差別」であると考える反対派の人たちもおり、議論を巻き起こしています。

少し難しいテーマではありましたが、今回ご参加いただいた皆様のリテラシーや知識レベルに鑑みて、私自身もぜひ皆さんと議論してみたいと考え、このテーマを選びました。

賛成や反対という明確な立場を取ることは難しいと感じつつも、さまざまなケースを想定して、こちらのテーマでも時間いっぱいかけてディスカッションを行っていただきました。

全体シェアでは、実際にご出身の理系の大学で、入試に男女の入学枠を設けたことで、結果的に現在は男女半々になっているという事例を紹介いただきました。加えてその大学では入学枠を設けるだけでなく、入学後の教育プログラムも女子学生に合う形でカスタマイズをし、卒業までしっかり支援を行うことで、その後のキャリア支援にも繋がるのではないかというコメントもいただきました。日本では京都大学では2026年度から入学試験の女子枠の設置がこれから開始されます。日本でも今後、建設的で前向きな議論が広まることを願っています。

そしてセミナーの最後に、セミナーを通じて感じたことをグループ内でシェアいただき、終了となりました。参加いただいた皆さんがお互いフラットかつ自由闊達に議論を進めていただき、オープンな社風を感じることのできるセミナーでした。

参加者の声

終了後に実施した参加者アンケートでは、

  • 答えはない、という点でひとそれぞれ考え方は違うと思うので納得した
  • ジェンダーバイアス解決のためにポジティブアクションがどの程度まで必要なのか難しいと感じた
  • 社会全体で意識改革が必要な事を改めて確認できた
  • 自分でも悪気なくバイアスのある発言を口にしている事があるかもしれないと再認識できた

1時間という短い時間の中で内容の濃い議論を実施いただき、私自身も事前/事後アンケートも含めてさまざまなご意見をいただくことができ、大変勉強になりました。

ありがとうございました!
なお、今回のセミナーの内容は、クロックス・ジャパン合同会社のLinkedInにも掲載いただいております。ぜひご興味ある方はこちらもチェックをお願いします。

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【自治体向け研修レポ…

2024年1月29日に神奈川県葉山町役場の管理監督職の方に向けて研修を実施しました!

今回の研修はかなテラス(神奈川県立かながわ男女共同参画センター)企画の「男性の家事・育児参画促進に向けた講師派遣事業」の講師として登壇させていただきました。

今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。

実施概要

  • 研修名:違いを知り活かすために
  • 日時:2024年1月29日(月)13:30-15:30(120分)
  • 実施方法:対面式
  • 対象:葉山町役場の管理監督職(係長級以上の職員)(男性:11名)
  • 研修アジェンダ
  1. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
  2. ジェンダーに関する基礎知識
  3. アンコンシャスバイアス
  4. 男性育休取得者とのパネルトーク

研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

目的

  • 自分と他者の違いを知る(家庭と仕事での役割)
  • 自分の影響力と意識すべき点を知る

研修アジェンダ

今回は主に以下の内容でこちらから情報を提供しつつ、極力皆さんで議論をしていただく時間を長く取る形で進めました。

1. なぜジェンダー平等を行う必要があるのか

昨今では男女問わず育休取得者が増加する中、管理監督職への負荷が上がっていると感じている人も多いはず。そういった中で日頃、管理監督職の皆さんが感じている職場環境改善を進める難しさやジェンダー平等を進める意義について伺いました。

参加者の皆さんからは、男女平等になることは大切だし、重要だと思っている一方で、女性も男性も育休を取得されることで、実際に現場の負荷が上がるのではと懸念を感じている方も多いと感じました。

※現場レベルで「なぜやるのか」をしっかりと言語化していく必要があると改めて感じました!

2. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数
  • 日本の状況/データ(女性管理職比率/男女別育休取得率・取得期間/男女雇用機会均等法の変遷)

3. アンコンシャスバイアス(身近に暗黙のルールはありませんか?)

今回は管理監督職の方向けの研修ということで、ジェンダーに加えて部下の方が管理監督職に対して持っているバイアスについて説明をした上で「身近にある暗黙のルール」をグループで考えていただきました。

ディスカッションを通じて、業務分担が明確に定義されていない業務が性別や雇用形態によって分けられていることに気づかれている方もいらっしゃいました。

(例)外部イベントを行う際、日に当たる仕事は男性/日に当たらない仕事は女性

ウォーターサーバーを取り替えるのは派遣社員の方(女性)

こういった業務の分担をきちんと定義すべきかどうか、なぜ今の分担となっているのか、確認するきっかけとなれば嬉しいです。暗黙のルールを極力減らし言語化した上で、全員の認識を合わせていくことで、全員の納得感を醸成する1歩となります。

4. 男性育休取得者とのパネルトーク

最後のコンテンツとして、実際に男性で育休を取得された方へのインタビュー形式で実際の今の生活や育休中の生活について、さまざなまお話を伺いました。

普段身近で働いている人の家庭での役割や育休期間中の話を聞くことで、自分とは異なる生活スタイルをしている人たちに対するイメージを具体化していただきました。

パネルトークの様子

おわりに研修のまとめとして普段の仕事の中で意識すべき点を簡単にお伝えし、終了しました。

参加者の声

  • 普段、共働き世帯の家庭での役割や育休中の生活について聞くことがないので、イメージできてよかった
  • 参加者が男性だけだったので、女性にも参加してもらった方がさまざまな意見を聞くことができたのではないか
  • グループディスカッションを通じて、現在の職場でのバイアスを理解することができた
  • 部下との関係性を築くうえで、今の時代で働くために必要なことだと感じた

今回は管理監督職の方向けということで男性のみの参加者となりましたが、今回の研修をきっかけに家庭での役割やジェンダーについて、ぜひ職場のみなさんと話す機会を設けていただけると嬉しいと感じました。

実際にジェンダー平等を進めていくことでの難しさなど生の声を聞くことができ、当団体としても大変勉強になりました。

ありがとうございました。

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【イベントレポート】…

2023年12月12日に京都府人権擁護委員連合会男女共同参画委員会の方々に向けて、ジェンダー研修の講師をさせていただきました!京都府内における人権擁護委員の方々へは今回が2回目の講演となりますが、今回は「ジェンダーの基礎知識を知り、自分のバイアスを感じる」というテーマで研修を行いました。

  • テーマ:ジェンダーの基礎知識を知り、自分のバイアスを感じる
  • 主な内容(抜粋):
    1. ジェンダーに関する基礎知識
    2. 自分のアンコンシャスバイアスを知る
    3. 日本の現状クイズ
    4. グループディスカッション/振り返り
  • 日時:2023年12月12日(火)10:00-12:00(120分)
  • 実施方法:講師のみオンライン
  • 対象:京都府人権擁護委員連合会男女共同参画委員会委員

人権擁護委員協議会とは

人権擁護委員は法務大臣から委嘱された民間のボランティアで、全国の各市町村に約14,000人が配置されており、京都府では令和6年1月1日現在、270人の委員が「京都府人権擁護委員連合会」を組織して活動を行っています。

人権擁護委員は、さまざまな分野の経歴などを活かし、日常生活のなかで発生する人権問題について、法務局と連携して、地域の皆さんからの人権相談を受け、問題解決のお手伝いをしたり、人権侵害の被害者を救済したり、地域の皆さんに人権について関心を持ってもらえるような人権啓発活動を行っています。(相談・調査救済・啓発)

【法務省:人権擁護委員】

https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_yougoiin-a.html

【法務省:人権相談】

https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html

電話は最寄りの法務局にかかり、人権擁護委員または法務局職員が対応します。

登壇者

室田 美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

研修概要

研修は主に3つのパートに分けて行いました。

1. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーついて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ
  • ジェンダーギャップ指数

2. 自分のアンコンシャスバイアスを知る

次のセッションでは「自分のアンコンシャスバイアスを知る」と題して、性別役割分担意識を測る簡単なチェックを行いました。

こちらのチェックはインターネットで誰でも実施できるバイアスチェック(IATテスト)をアレンジして作成をしました。 実際にチェックを行う中で、回答が分かれてしまったり、考えすぎて手を挙げられなかったり、とご自身の性別役割分担に関するバイアスを肌で感じていただくことができました。

3. 日本の現状クイズ

今回も日本の現状を伝えるべく、ジェンダーバイアス/ギャップを題材としたクイズを4問出題しました。

4. グループディスカッション/振り返り

これまでの説明やバイアスチェックなどを踏まえて、各グループで感じたことなどを共有いただきました。どのグループも時間いっぱいまで白熱した議論をしてくださっていました。 最後に各グループで話したことを全体にシェアいただきました。ご自身の家族のお話といった実際の経験談を共有いただき、ジェンダーやアンコンシャスバイアスに関する意識をより身近に感じていただけたと感じました。

最後に

質疑応答の中で「実際にどんなことに気をつけたら良いか」というご質問をいただきました。確かに昨今では相手を慮り過ぎて、うまく話せないといった悩みを持たれる方も多いと感じます。

まずは本日説明したアンコンシャスバイアスの存在を認識し日常生活の中で意識した上で、「相手としっかり対話をすること」が重要であることをお伝えしました。相手と対話をするためには、相手の考えや価値観をそのまま受け止め、話しやすい環境を醸成することも重要であることも合わせて説明しました。 2時間という長時間にもかかわらず、終始積極的にご質問やお意見をいただくことができ、とても充実した時間を過ごすことができました。

また事後アンケート※注1では

  • 他の委員との話し合いがあったことで、いろんな意見や考えを聞くことができて良かった
  • 立場のある人間のアンコンシャスバイアスは放置すると意図せず人を傷付けてしまう事、部下や子供、周囲の人の可能性を狭めてしまう事を知った
  • 相談相手の話を相手の価値観で聞き、相手の悩みを共有したいと思った

といったコメントをいただき、研修を通じて自分事としてジェンダー課題を感じていただくことができたと感じました。

ぜひ京都府内での今後の皆様の活動に活かしていただけると嬉しいと感じました。改めてご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

※注1:上述の事後アンケート結果は抜粋/一部改訂して掲載しています。

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【イベントレポート】…

2023年12月9日に神奈川自治労連/婦人部開催の「ジェンダー平等しゃべり場」の中で自治労連のメンバーに向けて「ジェンダーの基礎的な知識に関する研修」を実施しました。

実施概要

  • 研修名:ジェンダーの基礎知識を知り、自分事として課題意識を持つ
  • 主な内容(抜粋):
    • ジェンダーに関する基礎知識
    • アンコンシャスバイアスを感じる
    • 日本の現状クイズ
  • 日時:2023年12月9日(月)14:00-15:00(60分)
  • 実施方法:オフライン
  • 対象:神奈川自治労連メンバー(12名)

研修講師

室田美鈴(むろた みすず)

【関心のあるテーマ】

企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革

【活動歴】

大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。

研修概要

1. ジェンダーに関する基礎知識

今回はジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。

  • セックス(SEX)
  • ジェンダー(Gender)
  • ジェンダーバイアス
  • ジェンダーロール
  • ジェンダーギャップ

2. アンコンシャスバイアスを感じる

次のセッションでは「アンコンシャスバイアスを感じる」と題して、参加された方や登壇者の経験に基づいて自分自身のアンコンシャスバイアスを感じていただきました。 実際に簡単なチェックを行う中でバイアスを克服することの難しさも合わせて体験いただきました。

3. 日本の現状クイズ

加えて日本の現状を伝えるべく、ジェンダーバイアス/ギャップを題材としたクイズを3問出題しました。

4. 最後に

参加された皆さんがとても真剣にお話を聞き、リアクションをしてもらえたことが印象的でした。研修の後は「しゃべり場」として自治労連の方々に主導いただき、2つのグループに分かれて、日頃感じているもやもややジェンダーバイアスなどについてカジュアルにお話しいただきました。参加者の皆さんから日常生活の中で感じている、ジェンダーに関するさまざまな経験をお話しいただき、環境は少しずつ改善はしているものの、まだまだ変わる余地が多くあることを改めて実感する機会となりました。

参加者の声

また事後アンケート※注1 では、

  • 知っているつもりでちゃんと理解できていなかったこともあり、整理できた
  • 改めて意識する機会になった
  • 自分のバイアスに気付き、誰もが違う背景を持っており、それぞれを尊重したコミュニケーションを取りたい

といったコメントをいただき、研修を通じてジェンダー課題を身近に感じていただくことができたと感じました。

ぜひ神奈川県の各自治体にもこういった考え方を持った方が少しでも増えるといいなと感じました。改めてご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

※注1:上述の事後アンケート結果は抜粋/一部改訂して掲載しています

私たちはこれからも企業や団体の大小問わず、ジェンダーに関する周知/啓蒙活動を行っていきますのでご興味がある方はぜひ当団体にご連絡ください!

ジェンダーイコールと一緒に、社内研修を実施しませんか?

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