全人類必読!!アルテ…

Amazon で見かけて衝動買いいたしました。(黄色い本をポチりたくなるのはなんで..?)
ものすごい本でしたので全人類にオススメしたいです。

「(仕事で雑務をしていたら)いい奥さんになりそうだよね」
「(バイクの免許を取ったら)彼氏の影響?」
「(セクハラを受けたと話したら)私だったら笑顔でかわすけど」
「(ナンパされて怖かったと話したら)モテ自慢?」
「(夫がごはんを作ったら)いい旦那さんだね」

こーんなモヤっとする言動から我が身を守るための護身術。それは例えば、、

質問返し
bot返し
ナウシカ返し
幼少期のなぜなぜ坊やエジソン返し
明菜返し
BL返し
ナイツ返し
修造返し
イキリオタク返し
エシディシ返し

.. ネーミングが秀逸すぎて気になりますよね..!
中にはヤバすぎて凡人には到底真似できない術もありますが、何はともあれ瞬発力をつけるためにイメトレしておくことが大事です。

「女子はまず、反射的に笑顔を出すクセを封印しよう」… ほんとこれ。
その上で「プーチン顔(あまり私を怒らせない方がいいという表情)、ハシビロコウ顔(真顔)をマスターせよ」… なるほど練習しとこ。
こう来たらこう返せ、それでもこう来たらこう返せ、さらにそれでもこう来たら定型文を繰り返すだけのbotになれ!!!!!

護身術を身につけつつ、若い人たちは年齢を重ねることをポジティブに捉えてくれるといいなぁと思いました。
歳を取ったから「言いたいこと全部言う逆ポイズン状態」わかりすぎます!
(POISONとか北斗の拳とか明菜さんとか若い人に通じるのかな笑)
「中年の忘却力で生きやすくなった」にも激しく同意。昔だったら1週間くらいムカついて眠れなかったようなことが、2時間くらいでどうでもよくなるようになりました。そんなこんなで今がいちばんラクだし楽しいんだよな。

わたしも大好きなジョジョネタ(わたしは五部推し)が満載で、お腹が痛くなるくらい笑いました!
あと3回くらい読み返して全てを吸収したいと思います。

この本から得られる効果

共感:わかるわかる〜
被害防止:なるほどそんな返しが!!イメトレしとこ!娘にもさせよ!
加害防止:あ、この言動わたしは大丈夫だけど確かに気になる人もいるよな、、これは普通に言っちゃってるな、、気をつけよう

ジェンダーバイアスな言動にモヤっている状態の人って「わたしが悪いのかな..」「こんなこと気にするなんてめんどくさがられるかな..」という思考になってしまうんですよね。わかります。
そんな人たちに「あなたは何もおかしくない!」「おかしいのはそんな言葉/価値観を再生産し続ける社会!!」と、正論とネタをいい具合に交えつつ、優しく寄り添って応援してくれる本です。
味方がいてくれるって本当に心強いですよね。シスターフッドってやつです。

それから、過去にやってしまっていた「今思えばあれってアウトだったよな」言動。
誰にでもきっとあると思うし、わたしはものすごくたくさんあります。
「男女逆だったらそれ言うか?」「男がやってダメなことは女もやったらダメ」で判断するとわかりやすい。
よくなかったなと気づいたら、その時点でやめる。過去は変えられないけど未来は変えられる。
被害者としての過去の自分も、加害者としての過去の自分も再生産しないために、戒めとともに今からできることをやっていこうと前向きになれるのです。

最後に、本著の「はじめに」の一行目、超絶ステキなイントロを紹介します。
これは… 読むしかないって思いませんか?

ヘルジャパンに生きる女子は息してるだけで偉い。そんな女子がもっと生きやすくなってほしい。

(女子向けとしている表現が多いですが、きっとどんな人も楽しめる、そして元気になれると思います!)

育児は仕事の役に立つ…

こんにちは。ジェンダーイコールの田渕恵梨子です。

私は独身時代から仕事大好き人間でそれなりに仕事をこなしてきたと思っていますが、産後復職をしてからは、それまでとは比べ物にならない位、仕事のスキルが上がったと自負しています。
理由は間違いなく「仕事と育児の両立」です。

私は第1子の妊娠が発覚する直前、諸事情により前職を退職していましたが、産後半年を過ぎた頃に知人が経営する会社で求人を募集していることを知り、真っ先に手を挙げて就職させてもらいました。前職と同じIT業とはいえ、仕事の中身は全く別物。初めての育児に初めての仕事で毎日無我夢中で突っ走りました。あっという間に1年が過ぎ、ちょうど仕事にも慣れてきた頃に第2子を妊娠。ギリギリまで働きました。そして産休・育休中にも少しでも仕事に関わっていたい私に社長が与えてくれた仕事を産後1週間で再開しました。第1子の出産時には考えらないモチベーションです。それから私は更に仕事のスキルが上がっていったと思います。
仕事・育児・家事三つ巴で溢れかえるタスクの処理能力。全てをうまく回すための状況判断能力。クライアントとの重要な打合せと子供の発熱がバッティングした時に切り抜ける危機管理能力。育児の経験で仕事のスキルが向上したことは間違いありません。我が子には心より感謝です。

「育児は仕事の役に立つ」

そんな私ですから、この本を見つけて即買いをしたのは言うまでもありません。
本書の筆頭著者である浜屋祐子さんは、銀行、人材ビジネス、民間教育ビジネス勤務を経て、更に2人のお子さんを育てる傍ら、「育児経験がビジネスパーソンの仕事や能力形成に与える影響」を探求したいという思いで東京大学大学院という難関の入試を突破。人材開発の研究者である中原淳准教授のゼミ生となり、2年半に及ぶ研究の末に本書の出版に至ったそうです。

構成は中原さんと浜屋さんとの対話形式になっています。お2人とも育児経験をされているので共感ポイントが満載です。特に中原さんの父親視点での両立の苦悩は貴重な意見だと思います。中原さんは第2子の育児スタート直後、プチ鬱気味状態になったそうです。人材開発の研究者でさえもそのような状態になるんですから、世の一般的なお父さんたちにとってはかなりの励みになるのではないでしょうか。

本書は借りられる手があればいくらでも巻き込む「チーム育児」がいかに重要で仕事のスキル向上につながるかを具体的に説明しています。
ぜひ子育て世帯の方に読んでいただき、両立の重要性について理解を深めていただければと思います。

章の構成

第1章 「専業主婦」は少数派になる!?
第2章 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ
第3章 チーム育児でリーダーシップを身につける
第4章 ママが管理職になると「いいこと」もある
第5章 なぜママは「助けてほしい」と言えないのか
第6章 日本の働き方は、共働き世帯が変えていく

著者紹介

浜屋 祐子(はまや ゆうこ)
研究者。
国際基督教大学教養学部卒業後、企業勤務を経て、東京大学大学院修士課程修了(学際情報学)。
現在は経営教育事業に携わるとともに、はたらく大人の学びに関する研究を続けている。
著書:「アクティブトランジション働くためのウォーミングアップ」(共著、三省堂)、「人材開発研究大全」(共著、東京大学出版会)

中原 淳(なかはら じゅん) 東京大学 大学総合教育研究センター 准教授。東京大学大学院 学際情報学府 准教授(兼任)。大阪大学博士(人間科学)。
北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等をへて、2006年より現職。
近著:「企業内人材育成入門」(ダイヤモンド社)、「ダイアローグ 対話する組織」(ダイヤモンド社)、「リフレクティブマネジャー」(光文社)、「学びの認知科学事典」(大修館)、「経営科学ハンドブック」(中央経済社)、「学び学(近刊)」(東京大学出版会)、「デジタル教材の教育学」(東京大学出版会)など。