2023年12月12日に京都府人権擁護委員連合会男女共同参画委員会の方々に向けて、ジェンダー研修の講師をさせていただきました!京都府内における人権擁護委員の方々へは今回が2回目の講演となりますが、今回は「ジェンダーの基礎知識を知り、自分のバイアスを感じる」というテーマで研修を行いました。
- テーマ:ジェンダーの基礎知識を知り、自分のバイアスを感じる
- 主な内容(抜粋):
- ジェンダーに関する基礎知識
- 自分のアンコンシャスバイアスを知る
- 日本の現状クイズ
- グループディスカッション/振り返り
- 日時:2023年12月12日(火)10:00-12:00(120分)
- 実施方法:講師のみオンライン
- 対象:京都府人権擁護委員連合会男女共同参画委員会委員
人権擁護委員協議会とは
人権擁護委員は法務大臣から委嘱された民間のボランティアで、全国の各市町村に約14,000人が配置されており、京都府では令和6年1月1日現在、270人の委員が「京都府人権擁護委員連合会」を組織して活動を行っています。
人権擁護委員は、さまざまな分野の経歴などを活かし、日常生活のなかで発生する人権問題について、法務局と連携して、地域の皆さんからの人権相談を受け、問題解決のお手伝いをしたり、人権侵害の被害者を救済したり、地域の皆さんに人権について関心を持ってもらえるような人権啓発活動を行っています。(相談・調査救済・啓発)
【法務省:人権擁護委員】
https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_yougoiin-a.html
【法務省:人権相談】
https://www.moj.go.jp/JINKEN/index_soudan.html
電話は最寄りの法務局にかかり、人権擁護委員または法務局職員が対応します。
登壇者
室田 美鈴(むろた みすず)
【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革
【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。
研修概要
研修は主に3つのパートに分けて行いました。
1. ジェンダーに関する基礎知識
今回はジェンダーついて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。
- セックス(SEX)
- ジェンダー(Gender)
- ジェンダーバイアス
- ジェンダーロール
- ジェンダーギャップ
- ジェンダーギャップ指数
2. 自分のアンコンシャスバイアスを知る
次のセッションでは「自分のアンコンシャスバイアスを知る」と題して、性別役割分担意識を測る簡単なチェックを行いました。
こちらのチェックはインターネットで誰でも実施できるバイアスチェック(IATテスト)をアレンジして作成をしました。 実際にチェックを行う中で、回答が分かれてしまったり、考えすぎて手を挙げられなかったり、とご自身の性別役割分担に関するバイアスを肌で感じていただくことができました。
3. 日本の現状クイズ
今回も日本の現状を伝えるべく、ジェンダーバイアス/ギャップを題材としたクイズを4問出題しました。
4. グループディスカッション/振り返り
これまでの説明やバイアスチェックなどを踏まえて、各グループで感じたことなどを共有いただきました。どのグループも時間いっぱいまで白熱した議論をしてくださっていました。 最後に各グループで話したことを全体にシェアいただきました。ご自身の家族のお話といった実際の経験談を共有いただき、ジェンダーやアンコンシャスバイアスに関する意識をより身近に感じていただけたと感じました。
最後に
質疑応答の中で「実際にどんなことに気をつけたら良いか」というご質問をいただきました。確かに昨今では相手を慮り過ぎて、うまく話せないといった悩みを持たれる方も多いと感じます。
まずは本日説明したアンコンシャスバイアスの存在を認識し日常生活の中で意識した上で、「相手としっかり対話をすること」が重要であることをお伝えしました。相手と対話をするためには、相手の考えや価値観をそのまま受け止め、話しやすい環境を醸成することも重要であることも合わせて説明しました。 2時間という長時間にもかかわらず、終始積極的にご質問やお意見をいただくことができ、とても充実した時間を過ごすことができました。
また事後アンケート※注1では
- 他の委員との話し合いがあったことで、いろんな意見や考えを聞くことができて良かった
- 立場のある人間のアンコンシャスバイアスは放置すると意図せず人を傷付けてしまう事、部下や子供、周囲の人の可能性を狭めてしまう事を知った
- 相談相手の話を相手の価値観で聞き、相手の悩みを共有したいと思った
といったコメントをいただき、研修を通じて自分事としてジェンダー課題を感じていただくことができたと感じました。
ぜひ京都府内での今後の皆様の活動に活かしていただけると嬉しいと感じました。改めてご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
※注1:上述の事後アンケート結果は抜粋/一部改訂して掲載しています。
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