【無料】寺町晋哉著『…

最終回(第7回)は12月23日(木)開催!

12/23の読書会最終回第7回では、書籍の【第7章】について解説します。
第7章の目次は以下のとおりです。

●第7章 〈教師〉の人生と向き合う
 第1節 〈教師〉ゆえの困難
 第2節 〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践へ

ゲストにジェンダーイコール高校生メンバーの加藤ここなと関崎みくが登壇。
寺町先生と一緒に「学校で感じるジェンダーバイアス」について考えます。お楽しみに!

「ジェンダー」による機会格差は存在する

❝男子であろうが泣きたくなることもあるし、人文学部へ進学したい男子もいるだろうし、大学院へ進学したい女子もいるだろう。個人の選択は自由であるし、尊重されなければならないはずなのに、「性別」が個人の可能性を阻害している。そればかりでなく、「女性/男性」という理由だけで不利益を被り、教育における様々な格差が生じてもいる。- 中略 – 実はジェンダーをめぐる教育課題は現在の学校にも歴然と存在しており、学校は社会に存在するジェンダー秩序を再生産する装置となっている。❞

寺町晋哉著『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』(晃洋書房)より

無意識のうちに子どもの可能性が制約されている

歴代校長が全員男性であれば、無意識のうちに子どもたちは「校長=男性」という意識を持ってしまいます。このような性別で固定された役割を「ジェンダーロール」と言いますが、学校にはさまざまなジェンダーロールが潜んでいるように思います。

例えば、校長=男性というジェンダーロールが生徒たちに刷り込まれてしまった場合、もし将来教職を目指したいと思っている女子生徒は、「自分は女性だから校長にはなれない」という考えが、どこか心の奥底に潜んでしまう可能性があります。

また、子どもの大学進学意欲は、小6では男女差が見られないにも関わらず、中3になると男子が高くなることを知りました。女子よりも男子の方が親の進学期待が高いことが明らかになっているそうです。これは、中学生の間に、男子は大学進学を促されやすく、女子は制限されやすいことを表していることが考えられます。この違いによって、性別によって大学進学意欲に偏りが出ている可能性があるのです。

寺町晋哉著『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』


2021年8月20日、宮崎公立大学准教授 寺町晋哉先生が、『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』(晃洋書房)を出版されました。

目次
●第1章 ジェンダーをめぐる教育課題と〈教師〉
 第1節 ジェンダーをめぐる教育課題は何か
 第2節 教師は「再生産の担い手」?「変革の担い手」?
 第3節 ジェンダーをめぐる教育課題へ対抗する
 第4節 ジェンダー教育実践と〈教師〉の関係
 第5節 本書で明らかにすること
 第6節 調査の概要
 [コラム1] 「さん」で統一すること

●第2章 教師教育は「変革の担い手」育成に寄与しているか
 第1節 教師教育における学び
 第2節 教職課程に所属する学生の学び
 第3節 ジェンダーをめぐる教育課題に対する教師教育
 第4節 実態をふまえた先へ
 [コラム2] ジェンダーにこだわりすぎなのか

●第3章 女子のトラブルを「ドロドロしたもの」と見なしてしまう文脈
 第1節 友達関係と学級運営
 第2節 学年運営の方針と「課題」であ る女子たちの関係
 第3節 A組のトラブルと山本先生の学級運営
 第4節 C組のトラブルと高橋先生の学級運営
 第5節 男子のトラブルへの対応
 第6節 「再生産の担い手」としての教師たち
 第7節 〈教師〉たちの置かれた文脈
 [コラム3] 友人関係とジェンダー

●第4章 〈教師〉であることとジェンダー教育実践
 第1節 山口先生の人生、そして葛藤と変容
 第2節 〈教師〉への多様な影響をもたらすジェンダー教育実践
 第3節 〈教師〉であることを見据えて
 [コラム4] 名簿・整列などや身体測定の男女混合

●第5章 〈教師〉集団だからできること/難しいこと
 第1節 ジェンダー教育実践を個人化させないために
 第2節 〈教師〉集団によるジェンダー教育実践と「子どもたちの実態」
 第3節 ジェンダー教育実践をめぐる困難
 第4節 仲間を増やしていくこと
 第5節 ジェンダー教育実践の可能性と限界
 第6節 〈教師〉集団の可能性と「センシティブ」であることの困難
 [コラム5] 性的マイノリティの「困難」とは

●第6章 〈教師〉たちと研究者の授業作り
 第1節 学校現場へ新たにジェンダー教育実践を導入するために
 第2節 ジェンダー・センシティブな視点の提示
 第3節 〈教師〉たちとの授業作りにおける新たな視点の提示
 第4節 教育臨床社会学からみたジェンダー教育実践の授業作り
 第5節 パッケージ化したジェンダー教育実践を広げる研究者の一助

●第7章 〈教師〉の人生と向き合う
 第1節 〈教師〉ゆえの困難
 第2節 〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践へ

前述した通り、学校にはさまざまなジェンダーの固定観念が存在しています。

昨今、ニュースでは日々、貧困問題や少子化問題が取り上げられています。

これらの問題の根底には教育格差が潜んでいます。そしてこの問題に「ジェンダー」は切っても切り離せない深い関係があります。

今回、NPO法人ジェンダーイコールは、この問題を具体的にみなさまに感じていただくために、寺町先生の新著の存在を世間の多くの人々に知ってもらいたいと考えました。

ですが、研究をベースにした書籍であるため、一般の方にとっては少し難しい内容があることも否めません。

そこで寺町先生と相談し、全7回に分けて、オンライン読書会を開催する運びとなりました。

第1回目は、11/14に売上5万部を超えるベストセラーとなった『教育格差』著者の松岡亮二氏を特別ゲストにお招きして教育問題に向きあうシンポジウムとして開催いたしました。

2回目以降は下記日程で開催してまいります。

第2回 11/18(木)20:30-21:30(22:00まで延長の可能性あり)
→第1章まとめ、第2章を中心にした解説
第3回 11/25(木)20:30-21:30(22:00まで延長の可能性あり)
→第3章を中心にした解説
第4回 12/2(木)20:30-21:30 (22:00まで延長の可能性あり)
→第4章を中心にした解説
第5回 12/9(木)20:30-21:30 (22:00まで延長の可能性あり)
→第5章を中心にした解説
第6回 12/16(木)20:30-21:30 (22:00まで延長の可能性あり)
→第6章を中心にした解説
第7回 12/23(木)20:30-21:30 (22:00まで延長の可能性あり)
→第7章を中心にした解説


読書会の開催目的は、本の1章ごとに寺町先生からわかりやすく説明していただくことで、参加者のみなさまに下記3つを感じてもらうことです。

①書籍の概要と意図を理解していただくこと
②書籍に興味を持っていただくこと
③実際に書籍を手に取られた際にスムーズに読んでいただけること

日本の未来のために1人でも多くの方に聴講していただきたい内容です。
みなさまのご参加をお待ちしています!

開催概要

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寺町晋哉著『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』読書会
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■日程:2021年11月18・25日、12月2・9・16・23日(いずれも木曜日)
■時間:20:30〜21:30(22:00まで延長の可能性あり)
■場所:オンライン(Zoom)
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:宮崎公立大学准教授 寺町 晋哉 氏
■定員:100名
■対象:教育に関わる人(教師、講師、保育士、保護者など)、学生 ※年齢不問
■参加費:無料

著者紹介



寺町晋哉(てらまち しんや)
宮崎公立大学 准教授

兵庫教育大学特命助教、大阪大学大学院人間科学研究科助教、宮崎公立大学人文学部助教を経て現職。

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キャンセルポリシー
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手配の関係上、キャンセルの場合は必ず事前にご連絡をお願いいたします。
ご連絡なく無断キャンセルの場合、
次回以降のイベント・セミナーなどへのご参加をお断りする場合がございます。
予めご了承ください。

【イベントレポート】…

2021年夏、できること会議様のイベント『SDGsを学ぶ3日間〜中高生の私たちができること〜』にジェンダーイコール高校生メンバー4名が登壇いたしました。

 

イベント概要

  • 日時:2021年8月4日(水)〜8月6日(木)
  • 場所:オンライン(Zoom)
  • 主催:できること会議 様
  • ゲスト:Day1 GreenTEA Uka 様 Day2 ジェンダーイコール

『できること会議』は2020年4月に設立された、『思いをカタチにする人を増やし、世界の明日を変える』というビジョンを掲げた大学生を主体とした団体です。

今回のイベントは夏休み期間を利用した中高生限定の3日間にわたるイベントとなっており、「SDGsに関わる社会問題について学び、解決のために学生の私たちができることを考えよう」という目的で開催されました。

私たちジェンダーイコールはDay2のゲストスピーカーとしてお声がけいただき、高校生メンバーの4名が中心にお話をさせていただきました。

講演内容について

当日は高校生メンバーのそれぞれが活動をしているテーマについて、4部構成で講演をいたしました。

  • 高校生が考える 乳幼児期のジェンダー
  • メイクと ジェンダーの関係
  • 義務教育からジェンダー平等を目指す
  • “ないもの”にされる性被害

プレゼンの後はグループディスカッションも実施し、積極的な意見交換の場も持つことができました。参加者の皆様からは下記のような参加者の声をいたただいております。

  • 自分の知らなかったことをたくさん知ることができ、同世代と対話できた
  • ひとりひとりが当事者である自覚を持つことが大切だとわかった

まとめ

いかがでしたでしたでしょうか?

私は社会人メンバーとして準備やリハーサルから本イベントのお手伝いさせていただきましたが、高校生メンバーの当事者意識の高さや、イベント当日の参加者の皆さんの熱量にとても刺激を受けました!

今後も積極的に発信活動を続けて参りますので、引き続きジェンダーイコールの活動を応援してくださると幸いです。

ありがとうございました!

 

NPO法人ジェンダーイコール  村瀬 令奈

【無料】「教育格差に…

「生まれ」による機会格差は存在する

❝出身家庭と地域という、本人にはどうしようもない初期条件によって子供の最終学歴は異な り、それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となるつまり日本は、「生まれ」で人生の選択肢・可能性が大きく制限される「緩やかな身分社会」なのだ。❞

松岡亮二著『教育格差 ー階層・地域・学歴』(ちくま新書)より

「ジェンダー」による機会格差も存在する

❝男子であろうが泣きたくなることもあるし、人文学部へ進学したい男子もいるだろうし、大学院へ進学したい女子もいるだろう。個人の選択は自由であるし、尊重されなければならないはずなのに、「性別」が個人の可能性を阻害している。そればかりでなく、「女性/男性」という理由だけで不利益を被り、教育における様々な格差が生じてもいる。- 中略 – 実はジェンダーをめぐる教育課題は現在の学校にも歴然と存在しており、学校は社会に存在するジェンダー秩序を再生産する装置となっている。❞

寺町晋哉著『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』(晃洋書房)より

無意識のうちに子どもの可能性が制約されている

歴代校長が全員男性であれば、無意識のうちに子どもたちは「校長=男性」という意識を持ってしまいます。このような性別で固定された役割を「ジェンダーロール」と言いますが、学校にはさまざまなジェンダーロールが潜んでいるように思います。

例えば、校長=男性というジェンダーロールが生徒たちに刷り込まれてしまった場合、もし将来教職を目指したいと思っている女子生徒は、「自分は女性だから校長にはなれない」という考えが、どこか心の奥底に潜んでしまう可能性があります。

また、子どもの大学進学意欲は、小6では男女差が見られないにも関わらず、中3になると男子が高くなることを知りました。女子よりも男子の方が親の進学期待が高いことが明らかになっているそうです。これは、中学生の間に、男子は大学進学を促されやすく、女子は制限されやすいことを表していることが考えられます。この違いによって、性別によって大学進学意欲に偏りが出ている可能性があるのです。

教育格差の解消は日本の貧困問題と少子化問題を是正する


2021年8月20日、宮崎公立大学准教授 寺町晋哉先生が、『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』(晃洋書房)を出版されました。

前述した通り、学校にはさまざまなジェンダーの固定観念が存在しています。

昨今、ニュースでは日々、貧困問題や少子化問題が取り上げられています。

これらの問題の根底には教育格差が潜んでいます。そしてこの問題に「ジェンダー」は切っても切り離せない深い関係があります。

今回、NPO法人ジェンダーイコールは、この問題を具体的にみなさまに感じていただくために、寺町先生の新著の存在を世間の多くの人々に知ってもらいたいと考えました。

ですが、研究者向けの本として出版されている内容ということもあり、一般の方にとっては少し難しい内容であることも否めません。

そこで寺町先生と相談し、全7回に分けて、オンライン読書会を開催する運びになりました。

※本イベント以降の読書会スケジュールは追ってご連絡します。

読書会の開催目的は、本の1章ごとに寺町先生からわかりやすく説明していただくことで、参加者のみなさまに下記3つを感じてもらうことです。

①書籍の概要と意図を理解していただくこと
②書籍に興味を持っていただくこと
③実際に書籍を手に取られた際にスムーズに読んでいただけること

そして、より理解を深めていただくためには、「教育格差」全体についての話も避けられません。
ということで、読書会の特別シンポジウムとして、2019年に出版し、売上5万部を超えるベストセラーとなった『教育格差』著者の松岡亮二氏を特別ゲストにお招きして、「教育格差」と「ジェンダー」の両局面から、教育問題に向きあう会を企画しました。

ぜひ1人でも多くの方に聞いていただけると幸いです。

みなさまのご参加をお待ちしています!

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開催概要

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寺町晋哉著『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』読書会シンポジウム
教育格差に潜むジェンダー問題
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■日程:2021年11月14日(日)
■時間:15:00〜16:30
■場所:オンライン(Zoom)
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:宮崎公立大学准教授 寺町 晋哉 氏
■特別ゲスト:早稲田大学准教授 松岡 亮二 氏
■定員:300名
■対象:教育に関わる人(教師、講師、保育士、保護者など)、学生 ※年齢不問
■参加費:無料
※本イベント以降の読書会スケジュールは追ってご連絡します。

登壇者紹介

●講師

寺町晋哉(てらまち しんや)
宮崎公立大学 准教授

主な研究テーマはジェンダーと教育、教師教育。
主著に『〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践』(晃洋書房)
●特別ゲスト

松岡亮二(まつおか 亮二)
早稲田大学 准教授

日本教育社会学会・国際活動奨励賞(2015年度)、早稲田大学ティーチングアワード(2015年度春学期・2018年度秋学期)、東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター優秀論文賞(2018年度)を受賞。

著書『教育格差』は「新書大賞2020(中央公論新社)」で3位に選出。

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手配の関係上、キャンセルの場合は必ず事前にご連絡をお願いいたします。
ご連絡なく無断キャンセルの場合、
次回以降のイベント・セミナーなどへのご参加をお断りする場合がございます。
予めご了承ください。

現役アスリートが考え…

−− みなさん、こんにちは。NPO法人ジェンダーイコール田渕です。

私はご縁があり、大手町にあるイノベーティブなビジネスワーカーが集まるサードプレイス「3×3Lab Future(さんさんラボ フューチャー)」の個人会員として活動させていただいています。

この3×3Lab Futureを運営している一般社団法人大丸有環境共生型まちづくり推進協会(通称:エコッツェリア協会)は、次世代への持続可能なビジネス創発や社会づくりに取り組んでいる団体です。

その活動のひとつとして、スポーツ業界と連携したアスリートのデュアルキャリア形成支援を行っており、関連イベントの実施のほか、3×3Lab Futureでのアスリートインターンシッププログラムを提供しています。


ある日、私が3×3Lab Futureを訪れた際、会員さん同士のゆるやかな繋がりづくりを担当されているネットワークコーディネーターの田邊智哉子さんに、アスリートインターンの卒業生である吉林千景さん(府中アスレティックFCレディース)を紹介していただく機会がありました。その時にスポーツとジェンダーに根深い問題が潜んでいることを初めて知りました。


そこで、もっと詳しく「スポーツとジェンダー」について話を伺いたいと思い、田邊さんにお願いして、スポーツ業界に関わる人たちとの意見交換会を設けていただきました。

その内容を記事にまとめましたので、よろしければご覧ください。

なお、記事はジェンダーイコールの田渕&紀本が聞き手役として、アスリートのみなさまに取材する形式で書かせていただいております。

参加者のご紹介

槙島貴昭(まきしま・たかあき)
株式会社B-Bridge プロジェクトマネージャー
B-Bridge日本支社として東京に拠点を構え、アスリートのマネジメント・デュアルキャリア育成およびサポート
「 ATHLETE BEYOND 」に力を入れて活動中。

吉林千景(きちばやし・ちかげ)
府中アスレティックFCレディース・女子フットサル選手
2011年よりフットサル女子日本代表選手。スペイン女子フットサルリーグへ移籍するも、二度に及ぶ膝の大怪我で帰国。競技に縛られていたキャリアに疑念を抱き、「3×3 Lab Future」でのアスリートインターンやWebライターとしての活動を始める。

鳴澤眞寿美(なりさわ・ますみ)
一般社団法人コーチトラスト理事
大学よりサッカーからラクロスに競技を変え、日本代表を経験。2015年からは指導者としてのキャリアを歩み始め、筑波大学と茨城大学で計4年間ヘッドコーチを務めた。
(出典:一般社団法人コーチトラスト)

田邊智哉子(たなべ・ちかこ)
3×3 Lab Future ネットワークコーディネーター
2018年7月から株式会社STORYに所属し、3×3Lab Futureのネットワークコーディネーターとして、主に個人会員の運営やイベントサポートを行っている。
(出典:エコッツェリア)

  • 田渕恵梨子(たぶち・えりこ)NPO法人ジェンダーイコール代表理事
  • 紀本知都子(きもと・ちづこ)NPO法人ジェンダーイコールメンバー/一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程

スポーツ界のジェンダー格差について

−− プロスポーツ界のジェンダー格差について教えてください。

−−− (吉林さん)サッカーで考えると、男子と女子では、選手数やコーチ数、そして給与水準が全く異なります。すべてにおいて女子の方が圧倒的に低いのが現状です。女性アスリートは給与が安い。それがあたりまえになっています。

−−− (槙島さん)現状では、サッカーやラグビーのようなフィジカル(ぶつかりあう)なスポーツの場合、やはり男子の方が迫力があるので注目されやすいですね。見る側がエキサイティングできるような仕組みを考えることは重要です。

−−−(鳴澤さん)テニスやゴルフのような個人競技はあまり男女差がなく、女性アスリートでも稼ぎやすいというのはありますね。
私は元々幼少期からサッカー漬けの日々を送っていましたが、大学からはサッカーからラクロスに転向し、ラクロスの日本代表を経験しました。ラクロスの世界に入って、サッカーとの違いがいろいろあることに気づきました。例えば、女子サッカーは男性コーチがあたりまえでしたが、女子ラクロスは女性コーチがあたりまえです。そして、日本では競技に関わらずスポーツコーチとして稼げる女性はほんのわずかですが、アメリカやカナダでは、女性があたりまえにスポーツコーチとして稼いでいます。

−−− (吉林さん)あと、スポーツ会場では100%女性用トイレが混みますね。これは、会場自体が男性向けに設計されていることが原因です。

−− 確かにスポーツに関わらず、圧倒的に女性用トイレは混みやすいですよね。高速道路のサービスエリアなどは、圧倒的に女性用の個室を増やして混雑の解消に力を入れている印象を受けます。スポーツ会場もスポーツ観戦者=男性という固定観念を払拭して改善されていくと良いですね。

ユニフォームのジェンダー差別

−− 東京オリンピックで話題になりましたが、ビーチハンドボールのユニフォームで、男子ビーチハンドボールの選手は「膝上10cmの短パン」なのに対して、女子選手は「ビキニの側面の幅は最長で4インチ(約10cm)まで」「脚の付け根に向かって切り込んだ形のぴったりとしたビキニパンツ」を着用しなければならない。というルールがあることを知り、衝撃を受けました。ものすごいセクハラかつ性差別で気持ち悪くて頭がクラクラしましたが、サッカー界では、何かジェンダー差別的な事はありますか?

−−− (吉林さん)サッカーの日本代表チームは、男女同じユニフォームです。他国では女性ラインで作られていることも多いので、日本も選択肢として選手が選べるようになると嬉しいです。

−− やはり男女同じユニフォームだと動きにくいですか?

−−− (吉林さん)そうですね。基本的に男性向けに作られているので、女性選手は動きやすいようにすそを折ったりして工夫する必要があります。

−− 日本代表にも関わらず、選手がそんな苦労をしているなんて驚きです。ビーチハンドボールの件もそうですが、女性選手への配慮が無さすぎるように思います。

−−− (吉林さん)日本も少しずつ変わってきているので、早く改善されると良いなと思います。

女性アスリートの生理問題

出典:社会問題と向き合う人のクラウドファンディングGoodMorning

−− エコッツェリア協会が主催するイベント「アスリート・デュアルキャリアプログラム2021」の1回目のオンラインイベントでは、アスリートとして活躍しながら、株式会社Reboltの共同代表である下山田志帆氏・内山穂南氏両共同代表が講師として登壇されました。私、田渕も聴講させていただいたのですが、講座ではお2人が開発されたアスリート発の吸収型ボクサーパンツ「OPT」の開発経緯や商品の特徴について説明されていました。そこで初めて、女性アスリートの生理の苦悩について知りました。吉林さん、鳴澤さんからも女性アスリートの生理問題についてお話を聞かせてください。

−−− (吉林さん)私は若い頃は自分でうまく体調管理ができず、生理が止まってしまいました。中には、「現役中は来なくてもいいや」と考えているアスリートもいます。
日本では、生理全般に関する男性の知識が乏しいと思います。そのため、男性指導者の方が女性アスリートの身体に関する知識を持っていない場合は、男性と同じ体脂肪率を求めらてしまうケースもあるようです。

−−− (鳴澤さん)まず必要なことは、生理に関する男性の知識向上ですね。

−−− (吉林さん)海外だと生理用ナプキンもトイレットペーパー感覚で利用できる状況になってきています。日本も少しずつ変わってきてはいますが、女性スポーツの促進に向けて、「今、生理中」と言い合えるような、フォローしあえる空気感が必要だと感じます。

アスリートは「デュアルキャリア」を考える必要がある

−− 槙島さんは、エコッツェリア協会と共に「アスリート・デュアルキャリアプログラム」を運営されています。現役アスリートのみなさまが感じる「アスリートのキャリア問題」について感じることを教えてください。

−−− (槙島さん)例えば現役Jリーガーと言っても、カテゴリーや選手の実力によって給料や待遇にかなりの差があります。カテゴリーが下の方になれば、一般的にみなさんが思い描くようなJリーガーとは少し違った状況の選手もいるということを知ってほしいですね。

−−− (吉林さん)スポーツのみに専念し、デュアルキャリアを考える余裕のない選手は非常に多いと思います。それが故に引退後のキャリアに強い不安を抱くことになります。たとえスポンサー会社で働くことができても、スポーツ一筋でやってきた人間が突然会社に放り込まれてもなかなか順応できるものではなく、苦労するアスリートが多いです。
まず、社会人があたりまえに知っていることがわかりません。一般的な税金面や役所の手続きなどについてもよく知らないアスリートが多いと思います。

−−− (鳴澤さん)メディアでは、成功した選手だけが光を当てられますが、実際はほとんどが光の当たらない人たちです。それが故に、なかなかそういった事情を知る機会が少ないのが現状です。

−−− (吉林さん)女性の場合、ロールモデルが非常に少ないので、引退後のキャリアイメージが描きにくいという問題もありますね。

目指したい未来

−−− (鳴澤さん)私はスポーツを辞めた人も自立して生きていける文化をつくりたいと考えています。

−−− (吉林さん)アスリートだからスポーツだけに専念する環境ではなく、あたりまえにデュアルキャリアを考える文化づくりが必要だと思います。
アスリートは特別ではありません。一方で、なんとなく一般的に「アスリートは特殊な人種」というイメージがついてしまっているように思います。この垣根を無くすためにはスポーツを観る側もアスリート側も歩み寄る必要があります。
今の日本のスポーツ業界は社会に還元しているものが少ないように感じています。「アスリートはサポートを受けてスポーツだけに専念すれば良い」という文化がありますが、サポートを受けるのであれば、社会に還元する意識を持つ必要があるのではないでしょうか?例えば、そのスポーツに興味をもってもらう方法を考える等、アスリート自身がスポーツを社会に還元できる方法を模索する文化が必要だと感じています。



−− 今回お話を伺って、スポーツ業界でジェンダーやデュアルキャリアといった課題が山積していることを初めて知りました。ジェンダーは文化的性差と言われていますが、スポーツのジェンダー問題は文化的性差と生物学的性差が複雑に絡んでいると感じます。
吉林さんの「生理が止まってしまった」というエピソードがありました。詳しい原因はわかりませんが、もしかしたら、男性と同じ基準の体脂肪を求められたり、精神的な面から起きた現象かもしれません。
何が理想なのかは人それぞれだと思います。
しかし、もし性別によって我慢したり、諦めていることがあれば、ぜひ声を上げてみてほしいです。たとえ小さい声であったとしても、もしかしたら共感してくれる人が出てくるかもしれません。共感者が増えることで社会の問題意識が高まり、改革に繋がります。何も声を上げなければ、何も生まれないのです。

アスリートの活躍は私たちに感動と希望を与えてくれます。
アスリートのより良い環境づくりは、めぐりめぐってみんなにプラスの効果をもたらして返ってくるものだと感じます。
今回のお話を機に、当団体でもスポーツのジェンダー問題について知見を深めて考えていきたいと思いました。

みなさま、素敵な機会をありがとうございました!

インタビュアー
田渕 恵梨子(NPO法人ジェンダーイコール代表理事)
紀本 知都子(NPO法人ジェンダーイコールメンバー)

【メンバーインタビュ…

−− みなさん、こんにちは。NPO法人ジェンダーイコール代表の田渕です。
ジェンダーイコールメンバーインタビューvol.4は、「学校のすべての科目において、あたりまえにジェンダー平等を取り扱う社会」を目指す、高校3年生の関崎 未来(せきざき みく)さんにお話しを伺いました。

みくさんは、学校生活の中で感じる「ジェンダーバイアス」に疑問を感じ、ジェンダーイコールの活動に参加してくれました。

みくさんの学校の中での観察や問題意識を持った後の行動など、非常に興味深い内容ですので、ぜひご覧ください。
コメントへの感想もお待ちしています!

ジェンダー問題に興味をもったきっかけは?

以前、自分が所属していたチアダンス部に、男子が入部を希望したことがありました。その際、他の部員が「なんで男子なのにチアダンス部に入るの?」と言い、さらに顧問まで同じような事を言っていたことに非常に違和感を感じました。この違和感を追求した結果、性別によってやりたいことが制限されてしまう社会に問題を感じるようになりました。

学校生活の中で感じるジェンダーバイアス

学校の中では意外に多くのジェンダーバイアスがあります。
たとえば、重い荷物を運ぶ時、先生は「男子手伝ってよ」と男子にお願いします。そして、クラスメイトの男子が日焼け止めを塗っていると、周りが「男なのに日焼け止めを塗るの?」と言っていたことがありました。

さらに、ある先生から私のジェンダーの活動について「女の子なのに積極的ですごいね」と言われたり、別の先生にジェンダー平等を進めたいと説明したら、「それは良いことだけど、ちょっと間違えただけで男女差別って言われたりして、めんどくさい世の中だねー」と言われたこともあります。

今の社会はジェンダー平等が進んできていると私にとって、これらの言葉は非常に驚きました。そして、ジェンダー平等が進んできているというのは自分の思い込みだったのかもしれないと感じました。

問題点

この問題点は「みんな全く悪気がない」という点です。
悪気がないということは、自分が無意識にもっている偏見に気づいていないということです。無意識の偏見に気づいてもらうのは非常に難しい問題だと感じています。

中学生向けにジェンダー講座を開催!

私が通っている高校の校長先生は、SDGsゼミを開催したり、ジェンダーレス制服を起用したり、校内で日焼け止めや髪ゴムを性別を気にせず買えるようなアトリウムを設置したいなーといった発想を持たれていて、非常にジェンダーに理解のある先生です。

私は、校長先生が主催する「SDGsゼミ」を受講した時に非常に刺激を受けて、自分でジェンダー講座を開催してみたいと思いました。

そこで、まずはプレゼン資料を作ってみました。そして、校長先生に資料を見ていただき、自分の思いを伝えたところ、同じ校内にある中学校での講座開催を調整してくださいました。

応援してくれる担任の先生

中学生向けの講座には、担任の先生も参加してくれました。先生は私のがんばっている姿を見て、とても喜んでくれました。この事がきっかけでジェンダーに関心を持ち、その後、ジェンダーの記事を見つけて、共有してくださるようになりました。さらには毎月発行されるクラス通信にも、私の活動を長文で紹介してくださいました。

この経験は私にとって、非常にうれしかったと同時に、若い世代が行動を起こすことで、同世代や大人に刺激を与えることができるんだと感じました。

これからやりたいこと

私は、学生たちがジェンダー問題を問題として捉えていないことが、いつまでたってもジェンダー平等が前進しない原因になっていると感じています。そのため、いろんな学校で啓発セミナーを開催したいと思っています。

私は、学校のすべての科目において、あたりまえにジェンダー平等を取り扱う社会にしたいです。

社会を変えるには、信頼や影響力が必要です。いつかそんな人間になれるよう、引き続き活動をがんばりたいと思っています。
そして自分の活動に協力してくれる仲間を増えるとうれしいです。

最後に、私の両親はいつも私のことを信頼し、ジェンダー活動についても無条件で応援してくれています。
この場をお借りして、両親に感謝の気持ちを伝えたいと思います。


−− みくさん、ありがとうございました!

インタビュアー:田渕 恵梨子(NPO法人ジェンダーイコール代表理事)

【イベントレポート】…

2021年8月の夏休み期間に、ジェンダーイコール高校生メンバー4人が1人ずつ講師になり、全4回に渡ってセミナーを開催しました。

DAY1 高校生が考える 乳幼児期のジェンダー 8/8(日)14:00-15:30
DAY2 メイクと ジェンダーの関係 8/15(日)14:00-15:45
DAY3 義務教育からジェンダー平等を目指す 8/18(水)18:00-19:30
DAY4 “ないもの”にされる性被害 8/22(日)14:00-16:00

事前お申し込みは各回100名を超え、延べ483名のお申し込み、252名の方に参加いただきました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
高校生メンバーは4人全員が初めて自分で主催するセミナーを開催しました。各自の感想もアンケート形式で回答してもらったので、各回の概要とともに、イベントレポートとしてお届けします。

DAY1 高校生が考える 乳幼児期のジェンダー

開催概要

■日時:2021年8月8日(日)14:00〜15:30
■場所:オンライン(Zoom)
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 加藤 心渚(高3)
■ゲスト:一般社団法人母親アップデート 代表理事 なつみっくす(鈴木奈津美)様

セミナーの流れ

加藤ここなのスライド

講師の加藤ここなが独自で6月〜7月にかけて約300名の保護者・教育者に回答してもらったアンケートを分析した「子どもを取り巻く環境の現状」、周りの高校生や中学生にヒアリングしてまとめた「ジェンダーが子どもに及ぼすこと」について説明しました。

一般社団法人母親アップデート

その後、一般社団法人母親アップデート 代表理事 なつみっくす(鈴木奈津美)様に親目線でのジェンダーバイアスについて語っていただきました。

グループディスカッション
テーマ:普段の生活で感じるジェンダーバイアス

最後に、いくつかのグループに分かれて、「普段の生活で感じるジェンダーバイアス」というテーマでグループディスカッションを行いました。
各グループで出た意見をいくつかご紹介させていただきます。

・3歳の甥っ子と1歳の姪っ子と遊んでいて子育ての大変さに気づき、子どものほしさが少しずつ薄れて きてしまったと母親に話したら、「それはダメだ」と子どもを生むのが大前提の価値観で否定された。自分の人生だから自由だと考えてほしいと思った。

・ランドセルの色が豊富になっていて、一見ジェンダーバイアスが無くなっているように見えるが、実は女の子用の黒、男の子用の赤がある。それぞれ女の子受けや男の子受けの良さそうな刺繍が入っていたりする。カタログも性別で分けられていて、マーケティング的な要素があるように見える。

・誰かに強制された訳ではないのに仕事も教育も自然とサポート側に回ってしまう女性が多い。性別役割分担意識が自然と身に付いて、社会人になってもずっと続いている葛藤がある。

・国際的な仕事の環境で、容姿に対する不適切発言を受けたり、仕事ができると「女のくせに」と男性や女性にも言われた。

・20年前位の話だが、同僚の女性が結婚の報告をした際、「名字は何になるの?」と当たり前に言っていたことに違和感を感じた。

まとめ

今回は乳幼児期をテーマにセミナーを開催しました。
セミナーを通じてお伝えしたかったことは、子どもたちが「性別らしさ」ではなく「自分らしさ」を表現できる社会をみんなで作っていきませんか?ということです。
グループディスカッションを通じて、どの世代においてもジェンダーバイアスに悩まされている人がいるというリアルな声を聞くことができました。
大事なことは、どの世代でもジェンダーバイアスに気づくことです。そのために、まずは本セミナーで感じたことを身近な人に伝え、ジェンダーバイアスの存在の認知を広げていってもらえたらうれしいです。

講師:加藤ここなの感想

1)今回、自分がセミナーを主催することになってどう感じましたか?高校2年生の時に、弁論大会にて「将来はジェンダーに関するイベントを開催したい」と宣言しました。その時は大学生や社会人になれば出来るだろうな、と遠い目標として掲げていました。まさか、1年後に実現できるとは思っていなかったので、機会を与えてくださった田渕さんにはとても感謝しています。
セミナーを開催するからには、今まで自分が培ってきたことを存分に発揮しよう!と決めました。
2)準備は大変でしたか?大変でした。しかし、自分の好きな分野を人に伝えることはもともと好きだったので、わくわくしながら準備できました。
3)準備やセミナーで工夫した点を教えてください。ジェンダーを初めて学ぶ方、子どもに関わる方、高校生など、様々な方が参加してくださるため、誰がみても分かりやすい説明を工夫しました。
また、高校生の立場でしか語れない話をすることで、他では得られないことを得られるようなイベントにしようと準備をしました。
4)セミナーを主催した感想を教えてください。初めは高校生が保育のことについて語るのは少し烏滸がましいのではと思っていたのですが、参加者の皆様が真剣に私の話を聞いてくださって安心しました。
会の序盤は緊張していたのですが、徐々に楽しく進行することができました。
ブレイクアウトルームで、ジェンダーについての沢山の生の声をお聞きできたのは、今回のイベントで大きな収穫となりました。
5)セミナーの主催は自信につながりましたか?はい
6)高校生に伝えたいメッセージがあれば教えてください。自分の知らない間に自分の選択の幅を狭めてしまっていることに気づいて欲しいです。そして、それらを周りの人にも伝えていってほしいです。
7)今後やってみたいことがあれば教えてください。子どもたちにジェンダーを伝える活動をしていきたいです。そのためにジェンダーの絵本を作って子どもたちが集まる場所に広めていきたいです。

DAY2 メイクと ジェンダーの関係

開催概要

■日時:2021年8月15日(日)14:00〜15:45
■場所:オンライン(Zoom)
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 田中まき(高3)
■ゲスト:株式会社コティスエルト 代表取締役 矢野亜也那 様

セミナーの流れ

田中まきのスライド

メイクは、なりたい自分に近づくことで自己肯定感を上げることができたり、コンプレックスを隠せたり・・・といったポジティブな効果がたくさんあるにも関わらず、いまだに「メイク=女性」というジェンダーバイアスが存在しています。
本セミナーでは、化粧におけるジェンダーバイアスについて、田中まきがバイト先で経験したエピソードを紹介し、その矛盾点やマーケティング視点から考える問題点について説明。

ジェンダーニュートラルコスメ「iLLO」

次に参加者からのメイクのジェンダーバイアスに関する質疑応答時間を設けた後、株式会社コティスエルト 代表取締役 矢野亜也那 様にお話しを伺いました。
矢野様は、前職で国内の美容メーカーで働く中、多くのメイクする男性と出会われたそうです。そこで、男性のメイクの悩みやこだわりが女性と変わらないことに気づいたことがきっかけで、性別に関係なく誰でも手に取りやすいコスメブランドを作りたいという思いから、2020年8月にジェンダーニュートラルコスメブランド「iLLO(アイロ)」を立ち上げられました。このブランドに対する思いや化粧品にまつわるエピソードをお話しいただきました。iLLOの10%オフクーポンを提供してくださり、参加者の喜びの声で盛り上がりました。

グループディスカッション
テーマ:誰もが当たり前にメイクを楽しめる世の中にするには?

最後に、いくつかのグループに分かれて、「誰もが当たり前にメイクを楽しめる世の中にするには?」というテーマでグループディスカッションを行いました。
各グループで出た意見をいくつかご紹介させていただきます。

  • 平成の若者文化がキムタクさんや安室奈美恵さんで、その方たちが化粧をしている文化があった。な ので、私たち若者世代が「令和の若者文化」を作ると1人1人の意識を変えていければ良いのではないか?
  • 今の日本では「女性らしさ」「男性らしさ」を大切にしている人も多い中で、誰もがメイクを楽しめる世の 中にするには、「他人に押し付けない」というのが一番大事。
  • 世代感の感覚のズレがあるという話になり、その人たちが古い女性観であったり、ジェンダーバイアス が根づいてしまっているのが問題。
  • 学校の授業にメイクを取り入れるという案が出たが、社会に出た時に逆にメイクがあたりまえになって しまうことが考えられるので、あまり良くないかも?今の若者は脱毛をする男子もどんどん増えているの で、今のままで広がっていけば良いのではないか?

まとめ

このイベントで伝えたかったことは、参加者のみなさまに改めて、「身の回りの物事が性別によって境界線が引かれていないか」を考えていただきたいということです。
考えてみると、想像以上にたくさんの物事が性別によって境界線が引かれていると思い浮かんでくると思います。
田中まき自身もジェンダーについて興味をもってから、身の回りがジェンダーバイアスで溢れていることに気づきました。
みなさん1人1人の意識が変わっていくことで、いつか世の中も変わってくると信じています。そして、メイクをするしないの選択肢が性別に関わらず個人として持つ世の中になれば、もっと明るくて楽しい社会になると思います。

講師:田中まきの感想

1)今回、自分がセミナーを主催することになってどう感じましたか?自分が今まで持っていた問題意識をオンラインを通じて様々な人に共有できる貴重な機会だと思いました。
2)準備は大変でしたか?他の高校生メンバーと田渕さんと何回もミーティングを重ねてより良くなるように心がけていたので達成感がありました。初めの方から、テーマやキャッチコピー、ポスターなど多くの意見交換をしてきたので本番を迎えれてよかったです。
3)準備やセミナーで工夫した点を教えてください。自分が知っていても参加者の方は知らないかもしれない、ということを考えて細かく説明できるようにしました。セミナーを開く特権でもある、参加者の声をチャットやブレイクアウトルームを使うことでたくさん聞けるようにした。
4)セミナーを主催した感想を教えてください。たくさんの人が共感していただいたり、私の問題意識に提案していただいたりして新しい発見がありました。自分の意見をオンラインを通じて多くの人に共有することは初めてだったが、事前準備を沢山し、充実したイベントにできたことで達成感が得られました。幅広い世代の方が参加していただいたので、これからの時代を背負っていく若者ということで応援してくれる方はもちろん、同世代の高校生も参加していただき嬉しかった。
5)セミナーの主催は自信につながりましたか?はい
6)高校生に伝えたいメッセージがあれば教えてください。ジェンダーの問題解決は気づかないと何も始まらないです。私自身、ジェンダーについて興味を持ってから身の回りがジェンダーバイアスで溢れていることに気づきました。ジェンダー教育が普及していない今、ジェンダーのことを発信していくことで、一人一人の意識が変わっていくことでいつか世の中も変わってくると信じています。
わたしも情報発信を続けるので、是非高校生の皆さんにもジェンダーについての情報を沢山吸収していただきたいです。そして、物事が性別で境界線が引かれていないか考えて欲しいです。
7)今後やってみたいことがあれば教えてください。今回の内容をもっと多くの人に共有したいので何度か開催したい。

DAY3 義務教育からジェンダー平等を目指す

開催概要

■日時:2021年8月18日(水)18:00〜19:30
■場所:オンライン(Zoom)
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 関崎みく(高3)
■ゲスト:宮崎公立大学 准教授 寺町 晋哉 様

セミナーの流れ

関崎みくのスライド

講師の関崎みくが義務教育をテーマにしたかったきっかけは、部活動での出来事にありました。所属するダンス部に男子生徒が入部を希望した際、「なんで男子がダンス部に入るの?」と周りの部員が言っていたのです。その後、調べを進めると、学校生活の中であたりまえのようにジェンダー差別が行われていることに気がつきました。この経験を経て、若いうちに性別に囚われない生き方を知ってほしい。そんな思いから本テーマを採用しました。セミナーでは最初に関崎みくがさまざまな視点でのジェンダーバイアスについて説明をした後、ゲストの宮崎公立大学准教授の寺町晋哉先生から専門的なお話しをいただきました。

寺町先生は、5月に日本経済新聞で「学校の中のジェンダー」というテーマにて、教師がジェンダーバイアスのかかった発言をすることで、生徒の成績に影響することを指摘する記事を寄稿されています。今回、この内容を掘り下げた非常に興味深い説明をしていただきました。

グループディスカッション
テーマ:ジェンダー経験について共有しよう!

最後に、いくつかのグループに分かれて、「ジェンダー経験について共有しよう!」というテーマでグループディスカッションを行いました。
各グループで出た意見をいくつかご紹介させていただきます。

  • 留学先で国によって違いがある。マレーシアではほとんど女性の教授だった、フランスでは女性の方 が発言数が多かった等、違いを感じた。
  • 昔は、修学旅行に女子しか行けなかった。男子は勉強に集中しなくちゃいけないから。
  • スポーツにおける男女差。女子にハンデを課しているケースがある。女子の中でもハンデがあることが嫌だと感じる人もいれば、それで良いと思う人もいる。 そのハンデが男女差があって、また、女子の中でもハンデが無い方が良いと思っていても、男子の女 子に対する対応も、女子が男子と一緒にスポーツをやっていく上で影響してくるのかなと思った。
  • 営業の求人で、女性から応募が入った際に、「女性に営業ができるのかな?」という発言をしていた。 その人は悪気が一切なくて、知らないうちに思い込みをしていた。そういう思い込んでいる人を変えていくのは難しい。
  • 「学校の仕事は大変だから女性にはできないかも。男性の方ができるのではないか?」という思い込みで、女性が活躍できていなかったり、逆に男性が大変になってしまう。しかし、看護士などは、女性が 多いけど仕事量も多い。

まとめ

本セミナーで伝えたかったことは、「若いうちに自分の中にあるジェンダーバイアスに気づいてほしい。」ということです。ジェンダー問題の解決に重要なことは、ひとりひとりが「当事者」という自覚をもつこと。そのためには「ジェンダー」を知ることが始める必要があります。
小さいことからで良いので、当事者として行動を起こしてほしい。その一歩として、セミナーで知ったことや気づいたことを身近な人に共有するのも良いと思います。その積み重ねが社会を変えるはずです。

講師:関崎みくの感想

1)今回、自分がセミナーを主催することになってどう感じましたか?幅広い年代の方に自分の思いを伝えられることが嬉しかったと同時に、学校で起こる性差別を高校生代表として伝えなければならないという責任を感じました。
2)準備は大変でしたか?時間はかかりましたが、自分の思いを伝えられると思うと準備も楽しかったです。
3)準備やセミナーで工夫した点を教えてください。参加者の方にジェンダー問題を身近なものとして捉えてもらうべく、多くの人に当てはまるような体験談の紹介をしました。
4)セミナーを主催した感想を教えてください。高校生の視点からみた「ジェンダー」に興味を持ってくださる方が多く嬉しかったです。ジェンダーに強く興味を持っている方から知り合いから紹介されて参加した方まで、多様な考えを持つ参加者の方々と交流ができて有意義な時間となりました。また、若い世代が問題意識を持ち、行動を起こすことの大切さを再確認しました。
5)セミナーの主催は自信につながりましたか?はい
6)高校生に伝えたいメッセージがあれば教えてください。ジェンダー問題は誰にとっても身近なものです。自分がジェンダー差別の加害者・被害者にならないためにも、この問題に対して当事者意識を持って積極的に行動しましょう!
7)今後やってみたいことがあれば教えてください。厳しいかもしれませんが、小学校や中学校でイベントを開いてみたいです!

DAY4 “ないもの”にされる性被害

開催概要

■日時:2021年8月22日(日)14:00〜16:00
■場所:オンライン(Zoom)
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 久保田まもり(高2)
■ゲスト:フリーライター 小川 たまか

セミナーの流れ

久保田まもりのスライド

今回このテーマを選んだ理由は、講師の久保田まもりが、電車通学だった中学生時代、毎日のように周りの生徒たちが痴漢被害に遭っていた事がきっかけになっています。とても悔しい思いをした生徒も、警察に届けることはありませんでした。学校側は少なからずその状況を知っていたはずですが、中学生の久保田から見てもちゃんと向き合っているようには思えませんでした。
さらに校則で、スカートを短くしてはいけない理由として「男の人をそういう気持ちにさせてはいけない」という説明をされたことがあったそうです。
当時の彼女は「私たちを危ないものから守ってくれているんだ」と思っていました。その後、久保田はジェンダーについて知り、改めて当時について思い返したところ、学校側の対応に疑問を持ちました。

痴漢被害に遭っている女子生徒に対して、「君はスカートが短いから被害に遭ったんだ」「君は校則を守らなかったから被害に遭ったんだ」と校則を守らせるためのような脅し文句、性暴力について誤った知識を刷り込むのは、あまりにも無責任で暴力的なのではないでしょうか?

私たちは、日頃から学校やメディアでこのような知識を植え付けられることで、性暴力に対する誤った認識を持ってしまっています。もし被害に遭って誰かに相談しても「モテ自慢?」と言われたり、怖くて抵抗できなかったのにも関わらず「それって抵抗しないのが悪いんじゃないの?」と、セカンドレイプに遭ってしまう現状があります。

肌を露出しているから被害に遭う、抵抗しない=合意であるといった考え方は「強姦神話」に基づきます。この価値観が痴漢を黙認する社会、女の子たちに我慢させる社会とは一体なんなんだ?という思いが、本セミナーのテーマにつながりました。

小川たまかさんのYahoo!ニュース著者紹介ページ
小川さんの著書 「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。(2018年)

本セミナーでは、まずは久保田まもりが自身の経験から感じた問題提起をした後、ゲストのフリーライター 小川たまか様より「日常の中の性暴力」をテーマに、痴漢にまつわる調査データの紹介や、これまでの時代がいかに「強烈な被害者への制裁意識」をもっていたかという実情について詳しく説明していただきました。その後、ジェンダーイコールの学生メンバー、社会人メンバーが加わって、それぞれが考える「次世代の子どもたちに、性暴力に対する誤った考えを引き継がないためには?」についての思いをご紹介しました。

グループディスカッション
テーマ:痴漢などの性暴力をなくすために学校側がすべきことは何か?

次に、いくつかのグループに分かれて、「痴漢などの性暴力をなくすために学校側がすべきことは何か?」というテーマでグループディスカッションを行いました。
各グループで出た意見をいくつかご紹介させていただきます。

  • 「性教育」という言葉をもっと触れやすい名前にアップデートするのも大事。
  • デンマークでは、幼稚園の頃から性教育を受けている。だから自分のからだは自分のものという意識 を誰もがもっている。だから痴漢はいない。
  • デンマークはドラゴンボールが15禁、ロボコップが18禁。その理由は、血がたくさん出たり、暴力的な 表現が多いから、国が規制している。エンタメに対しても作品規制が厳しくなっている。 基準はファンタジーとの境目がわかるかどうか。そこをきっちり分けている。
  • 学校の義務教育での性教育に力を入れるのが良いものの、先生たちに負担がかかるので、助産師や 医師が授業で話すなどして、あまねくいろんな人に伝わるようにやっていくと良いのではないか?
  • 「生理」について教えてほしい。人の生理がどれくら重いものなのかがわからない。
  • 韓国では中高生に、人権教育の一環として、性暴力に感する義務教育を実施している。日本にもその ような教育を実施して、いまだに歪んでいる性教育に関して学生が意識改革できる内容を実施できると良い。
  • 性暴力を受けても恥ずかしいとかとまどう気持ちになってしまって相談を躊躇する子どもたちが多い。 自分の心を打ち明けて話せることのできる信頼感をもてる雰囲気を作るためには、まずは大人たちが 正しい性意識をもつことが重要。
  • 教頭や学年主任が、性教育のやるやらないの意思決定に関わっているため、その人たちが性教育に 関心があるかないかで変わってしまう。公立の学校でも積極的に取り組む学校と取り組まない学校でかなり差が出てしまっている。そういう消極的な人たちに性教育の必要性についてアプローチしていく必要 がある。
  • 政治や社会が性教育にネガティブな意識をもってしまっている。日本の根幹を担っている人たちにもっ と当事者意識を持ってもらうことが重要。
  • 今、警視庁が痴漢防止のレーダーやアプリを作っている。でも実際に高校生が認知するところまでは いっていない。せっかく良いサービスがあるのに実用まで至っていない。そこにはどういう課題があるのか?そういう所を見ていくと、よりこの問題の解決に近づいていくのではないかなと思う。

高校生へのメッセージ

次に、ジェンダーイコールメンバー3名と小川たまか様より、高校生に向けたメッセージをいただきましたので、ご紹介します。

加藤ここな(ジェンダーイコール高校生メンバー)
本日得たことを、自分の中でとどめておくだけでなく、周りの友達にも教えてあげることが大事だと思います。 そしていざという時のために、アプリとか色々あると思うので、シミュレーションすること自分を守るのに とても役立つと思います。


渡邉あおい(ジェンダーイコール大学生メンバー)
高校生にお伝えしたいことは「とにかく学んでほしい」ということ。性暴力は暗数が非常に多い。「なんで届けなかったの?」という質問には、「そこまで大きい問題ではなかった」と回答している人が6割位いる。それは当事者の意識、「これは本当にやばいことなんだ」、「私は被害者なんだ」という意識がなかなか持ちづらいのかなと思いました。 その意識を持ってもらうためには、たくさんいろんなことを勉強してもらえたらと良いのかなと思う。 最近では、「セックスエデュケーション」というNETFLIXのドラマとか、「プロミシングヤングウーマン」とい う性暴力、性被害を描いた映画が公開されています。そういった作品に触れて、考える時間を持っても らったら、少しずつ当事者意識や、「自分が何をすべきなのか」「何を学ぶべきなのか」ということがわ かってくると思います。 「知識は自分を守る武器(鎧)」なので、みんなに身に着けてもらえればと思います。


篠原くるみ(ジェンダーイコール副代表理事)

  1. 自分の感情を大事にしてほしい 「ネガティブな感情」や「嫌い」っていう感情は、結構ネガティブに捉えられてしまうけど、「嫌」という感情は生存本能だったりするので、それを大事にすることが大事だと思います。 何かあった時に「自分が悪いのかも」と思ってしまうクセがついてしまっている人がいると思うんですが、 それはたぶん性格ではなくて、日本社会の構造的な問題だと思うので、それはそれで受け止めて、大事にしてあげると良いのかなと思います。 その上で、客観的に「私が嫌だと思ったことはどういうことなのかな?」ということをじっくり考えてみることで、答えがみつかったりするのかなと思います。
  2. 自分のことを受け止めてくれる味方を何人か見つけておく。 それが親であれば良いが、人間なので必ず合う合わないは必ずある。「この人は自分の味方だな」と 思っていても、関係性が変わってくることも全然あるので、そういうことに対して傷つきすぎないでほしい なと思います。 あと、大人は「ドリームクラッシャー」になってはいけない。ドリームクラッシャーとは、「誰かが何かをやりたい」と言ったことに対して、「そんなの無理だからやめておきなよ」とか「NO」を突きつける人のこと。 そういう人は結構世の中にたくさんいて、やりたいことを頭ごなしに否定してくる人がいたら、「この人ってドリームクラッシャーなんだなー」と思ってスルーするスキルを、若い人たちに身に着けてもらえればと 思います。 味方になってくれる人は絶対どこかにいるので、そういう人を何人かストックすると良いと思います。

小川たまか(ゲスト講師)

私は高校生とか20代前半位までは、生きるのが辛いという思う時期が結構長くて、その悩みの理由が ずっとわからなかった。 「なんで自分がこんなネガティブな人間なのかがわからない」みたいな時期が長かった。 30代前半位になってからようやく、あれが性に対する搾取が原因だったとか、そういうことに気づき始めて楽になったというようなことがありました。それは気づくのが早ければ早い方が良いと思うので、痴漢とか性暴力は明らかにおかしな問題であり、 人権侵害であり、被害に遭う人が悪い話では全くないので、「社会のせいだ」ということを強く心に持って いってほしいなと思います。 ここにいらっしゃる人たちは、そこに気づいていらっしゃる側の人たちなんだろうなと思っています。 大人はその若者の持っている意思とかを潰さないようにするというのは、私も全く同感です。大人のやることは、若い人たちがどれだけその1件の発信をしやすくしていくことや、そのサポートが大事だと思っ ています。

まとめ:久保田まもりからみなさまに向けた アクションプラン

最後に、久保田まもりより、本セミナーのまとめとして、参加者に提案するアクションプランを2つお伝えしましたので、ご紹介します。

  1. 今日のイベントの内容を家族や友人に話してみよう!
    「痴漢って性暴力だって知ってた?」とかそんな感じで全然大丈夫です。
    「痴漢は日本のジェンダーにおける闇」ということが集約的に現れていると感じています。この問題に 対する姿勢を変えることで、ジェンダー平等に向けて大きく前進するのではないかなと思います。
  2. 個人的なことは政治的なことである。
    これは、1970年代にアメリカで掲げられたスローガンです。 これをみなさまにはぜひ、頭の片隅に入れていただきたいです。 日々感じる、言語化できないけどモヤモヤするものを大切にして、そのモヤモヤは実は非常に政治的で 社会問題かもしれないという思考のくせをつけることで、当事者意識も芽生えやすくなると思います。

講師:久保田まもりの感想

1)今回、自分がセミナーを主催することになってどう感じましたか?不安な気持ちもありましたが、最大限このチャンスを活かそうと思いました。
2)準備は大変でしたか?内容を煮詰めるのに時間がかかりました。
3)準備やセミナーで工夫した点を教えてください。伝えたい内容を時間内に入れ込むため、スライドや進行順序を工夫した。そして、非言語コミニュケーションを意識するようにした。
4)セミナーを主催した感想を教えてください。ブレイクアウトルームでのディスカッションで、沢山の気づきをもらった。セミナーを主催する大変さを学び、今後、イベントやセミナーを主催する際に非常に役立つと思う。
5)セミナーの主催は自信につながりましたか?はい
6)高校生に伝えたいメッセージがあれば教えてください。個人的なことは政治的なこと。
日々感じる言語化できないモヤモヤを大切にしてほしい。
7)今後やってみたいことがあれば教えてください。小さくてもいいので、継続的に意見を交換する場を開きたい。

いかがでしたでしょうか?
また今後も積極的に若者発信のセミナーを開催していきたいと思っています。
引き続き、ジェンダーイコールの活動を応援していただけると幸いです。
ありがとうございました!

NPO法人ジェンダーイコール代表理事
田渕 恵梨子

【メンバーインタビュ…

−− みなさん、こんにちは。NPO法人ジェンダーイコール代表の田渕です。
ジェンダーイコールメンバーインタビューvol.3は、「メイクのジェンダーボーダレス社会」を目指す、高校3年生の田中 万貴(たなか まき)さんにお話しを伺いました。

まきさんは高校生という立場で「メイクのジェンダーバイアス」に疑問を感じ、ジェンダーイコールの活動に参加してくれました。

インタビューをしている中で、まきさんは日常のさまざまな経験を1つ1つを自分ごととして捉え、考え、調べて、問題意識につなげていることがわかりました。素晴らしいです。とても興味深い内容ですので、ぜひご覧ください。
コメントへの感想もお待ちしています!

ジェンダー問題に興味をもったきっかけは?

私は、3人姉妹の末っ子です。姉たちの影響もあり、小学校高学年頃からずっとメイクが大好きでした。

高校生になり、飲食店でアルバイトをはじめました。ある日、男性の店長と雑談をしていると、女性の先輩に対して、
「◯◯さんはバイト初日にすっぴんで来てんでー。さすがにすぐに化粧させに行ったわー。」
と言われました。
おそらく店長は、メイクをしていた私とその先輩を比較して言ったんだと思います。
私はこのエピソードを笑いながら話されたことに怒りを感じました。

疑問を感じませんか?
先輩に化粧をするように命令している店長自身は化粧をしていないのです。

この疑問をきっかけにいろいろ調べてみると、化粧は女性が行わないと不快感を与え、逆に男性が行うと不快感を与えるという矛盾した問題があることに気づきました。

その後「ジェンダー」という言葉を知り、この疑問は「ジェンダーバイアス」からくるものだということに気がつきました。

ジェンダーという言葉を知ったきっかけは?

これらの経験から化粧について深く調べていく中で、「化粧は女性の身だしなみ」という言葉を見つけて違和感を感じました。違和感の原因を調べていると、女性が職場でパンプスの着用を強制されていることにNOの声を上げる「KuToo運動」の記事を見つけて、そこで「ジェンダー」や「ジェンダーバイアス」という言葉を知りました。

これらの言葉を知ったことで、「女性が化粧をしているのがあたりまえ」という考え方や、先ほどの「化粧は女性の身だしなみ」といった言葉はすべて「ジェンダーバイアス」なんだということに気づきました。

男性も自由にメイクができる社会をつくりたい


以前授業で、LGBTQ+の講演があったからか、うちの学校では、LGBTQ+に対して違和感をもつ生徒は少ないように思います。

通っている塾では、化粧に興味があると言っている男性の先生もいました。

そういう背景から、男性も自由にメイクができる社会をつくりたいと思うようになりました。

メイクのジェンダーバイアス

今の社会では、「化粧=女性」という価値観が根付いていますが、歴史を遡ると、江戸時代までは男性が化粧をする文化があったそうです。
男性の化粧が否定されるようになったのは明治維新後。富国強兵政策の元で、兵力とされた男性の化粧が否定され、いつしか「化粧は女性がするもの」という価値観が定着したようです。

家庭では祖母や母親や姉妹、学校では女性の先生だけが化粧をしています。それを見て育つ子どもたちは「化粧=女性」という価値観を持ってしまいます。そしてその子どもたちが大人になり、同じ価値観の刷り込みがくり返されることで、いまだにバイアスが再生産されているように思います。

メイクは、コンプレックスを隠したり、なりたい自分になれたり、たくさんの「プラスの力」をもつツールです。こんな魅力的なツールが性別で固定されているなんて、もったいないと思いませんか?

私はメイクのジェンダーバイアスをなくしたいです。性別に境界線を引かない社会をつくりたい。
性別に関係なく、男性も自由にメイクができるようになれば、もっと楽しくてワクワクした社会になると考えています。

「男性向けコスメ」で感じること

最近はオンラインミーティングが普及して、画面に映る自分が気になってメイクに興味をもつ男性が増えているようです。
そのような影響もあり、男性向けコスメはどんどん増えてきています。
しかし、まだまだ女性向けコスメのバリエーションには及ばず、スキンケアが中心のコスメが多いように感じます。

ポイントメイクとか、女性が当たり前に使っているコスメがもっと男性にも広がれば良いなと思います。
メイクをして変わる自分に気づいたら、さらにメイクに興味をもつ可能性があります。

でも、化粧品売場には圧倒的に女性店員が多いのが現状です。これだといくら売り場に男性向け化粧品があったとしても、男性は抵抗感を持ってしまいます。男性向けの化粧品が広まりにくいのは、このことも原因の1つではないかと感じています。
男性店員がもっと増えて、男性が近づきやすい雰囲気になってほしいです。
そして、パッケージデザインもシンプルなものが多いので、もっと多様な選択肢が広げたいです。そうすれば、男性向けコスメがもっと普及するように思います。

将来の夢

私は将来「ジェンダーレスコスメブランド」を作りたいと思っています。
既存のジェンダーレスコスメはシンプルなものが多いので、もっと多様なアイデンティティに合わせたパッケージデザインや、肌の色に合わせてカスタマイズできる化粧品を開発したいです。

そして、メイクでコンプレックスを隠せることのメリットを、男性にもどんどん広めていきたいです。

メイクのジェンダーボーダレスを実現することで、もっとお互いがわかりあえる社会になる思うし、他のジェンダーバイアスも改善されていくと信じています。

−− まきさん、ありがとうございました!

8月8日・15日・18日・22日の4日間に渡り、ジェンダーイコールの高校生メンバー4人が【無料Zoom】高校生が伝えたい、ジェンダーの話 を開催します!
まきさんは「DAY2:8/15(日)14:00-15:45 メイクと ジェンダーの関係」で講師を務めます。こちらから簡単に申し込めます。みなさまのご参加をお待ちしています!!!

インタビュアー:田渕 恵梨子(NPO法人ジェンダーイコール代表理事)

DAY4“ないもの”…

DAY4 “ないもの”にされる性被害

2021年8月の夏休み期間に、4人の高校生メンバーが1人ずつ講師になり、全4回に渡って「高校生が伝えたいジェンダーの話」をテーマにしたセミナーを開催します。

「ジェンダー」に興味をもったきっかけ

はじめまして。

NPO法人ジェンダーイコール 高校生メンバーの久保田 まもりです。

私は高校1中学2年生の時に、自身や友人達の性被害であったり、
痴漢などの性暴力に対して学校が被害者の女性側に非があるというような
発言、指導に強い疑問を覚えたのがフェミニズムに興味を持つきっかけでした。

色々と勉強していくなかで、自分の中の女性蔑視がいかに根深く、日々何気なく使っている言葉の端々に、
「女子力」「女捨てる」など性別に対する偏見、固定観念を孕んでいたことに気づいたのが
ジェンダーに興味を持つきっかけでした。

“ないもの”にされる性被害

先日、「福岡県内での痴漢や盗撮を含む鉄道関連の性犯罪の摘発件数は2015年の14件から年々増加し、19年は90件になった。」という記事を読みました。

私が中学時代に知る限りでも、相当数いましたし、毎日のように痴漢に遭っていた子もいたのにエリアが違うといえども、この摘発数は少なすぎるのではないのかとも思いました。

ですが、以前の私が痴漢を日常の中で ”よくあること” でそれが異常なことなのだと認識していなかったように、周りの子たちも苦しんで嫌な思いをしてはいたものの、「警察に被害を訴える」という選択肢自体なかったように思います。

それは、学校での教育であったり、マスメディアが与える影響であったり、日々色々なものに晒された結果なのではないかと思います。

痴漢は女子生徒の多くが被害に遭っているにもかかわらず、学校の現場では何も適切な教育がなされないことのみならず、被害者である女性の方に非があるという発言、指導をすることがまかり通っています。そうした大人、教師に自分が被害に遭ったことを果たして言えるのか、といったら言えないのが普通だと思います。

痴漢など性暴力のこのような現状は、色々な要因があって今に至ると思いますが、
今回は”学校側は何をすべきか”ということに焦点を当て、皆様と考えていこうと思っています。

痴漢などの性暴力をなくすために私たちができることを考えよう!

今回、この問題をより具体的にみなさま皆様に知っていただくため、
性犯罪について多くの記事を執筆されている、
フリーライターの小川たまかさんをゲストにお招きしてお話しを伺う予定です。

是非多くの方に聞いていただけると幸いです。

皆様のご参加をお待ちしています!

開催概要

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高校生が伝えたい「ジェンダーの話」
DAY4 “ないもの”にされる性被害
==================================
■日程:2021年8月22日(日)
■時間:14:00〜15:30
■場所:オンライン(Zoom)
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 久保田 まもり
■ゲスト:フリーライター 小川 たまか 様
■定員:100名
■対象:不問
■お申し込み:PeatixGoogleフォーム
■参加費:無料

登壇者紹介

ファシリテーター


久保田まもり

高校生/ドイツ生まれ板橋区育ち/学生グループFrom Now On発起人

中学2年生の時に自身や友人達の性被害であったり、
痴漢などの性暴力に対して学校が被害者の女性側に非があるというような発言、指導をし、
それに対し強い疑問を覚えたのがフェミニズムに興味を持つきっかけ。
クラウドファンディングを実施し多くの方の支援と応援のもと「女らしさ」「女子力」など
何気なく発されている言葉に疑問を投げかけるポスターを東京都内の約400校の高校に配布。


特別ゲスト

小川たまか

1980年、東京都出身。
編集プロダクション取締役を経て2018年からフリーライターに。
2015年頃から主に性暴力の取材に注力。
Yahoo!ニュース個人「小川たまかのたまたま生きてる」などで執筆。
著書に『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。』(タバタブックス)。

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高校生が伝えたいジェンダーの話
DAY1 高校生が考える 乳幼児期のジェンダー 8/8(日)14:00-15:30
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DAY3 義務教育からジェンダー平等を目指す 8/18(水)18:00-19:30
DAY4 “ないもの”にされる性被害 8/22(日)14:00-16:00

DAY3 義務教育か…

DAY3 義務教育からジェンダー平等を目指す

2021年8月の夏休み期間に、4人の高校生メンバーが1人ずつ講師になり、全4回に渡って「高校生が伝えたいジェンダーの話」をテーマにしたセミナーを開催します。

義務教育に潜むジェンダー問題

はじめまして。

NPO法人ジェンダーイコール 高校生メンバーの関崎未来(せきざき みく)です。

『女子はネクタイよりリボンの方が似合うわよ。』

私の学校ではジェンダーレス制服が起用されたのにもかかわらず、教師からこのような発言を受けたのです。
思い返してみると、所属していたダンス部は男子生徒の入部を拒否していたことや女子生徒がリーダーに立候補すると「女子なのに」という言葉で褒められたり…
数え切れないほどのジェンダー差別が学校生活において起こっていることに気付きました。

学校は日本の未来を担う存在である学生に成長のきっかけを与える場所だと考えます。
しかし、その学校がジェンダーバイアスを押し付ける場となってしまっているのです。

このままでは日本はいつまで経ってもジェンダー差別が起こり続けるのではないでしょうか?

無意識のうちに子どもの可能性が制約されている

歴代校長が全員男性であれば、無意識のうちに子どもたちは「校長=男性」という意識を持ってしまいます。このような性別で固定された役割を「ジェンダーロール」と言いますが、学校にはさまざまなジェンダーロールが潜んでいるように思います。
例えば、校長=男性というジェンダーロールが生徒たちに刷り込まれてしまった場合、もし将来教職を目指したいと思っている女子生徒は、「自分は女性だから校長にはなれない」という考えが、どこか心の奥底に潜んでしまう可能性があります。

また、子どもの大学進学意欲は、小6では男女差が見られないにも関わらず、中3になると男子が高くなることを知りました。女子よりも男子の方が親の進学期待が高いことが明らかになっているそうです。これは、中学生の間に、男子は大学進学を促されやすく、女子は制限されやすいことを表していることが考えられます。この違いによって、性別によって大学進学意欲に偏りが出ている可能性があるのです。

不要な「性別指標」をなくそう!

先述した通り、学校にはさまざまなジェンダーの固定観念が存在しているのです。

今回、この問題をより具体的にみなさまに知っていただくため、
教育とジェンダーの関係に詳しい、
宮崎公立大学の寺町晋哉准教授をゲストにお招きしてお話しを伺う予定です。

ぜひ多くの方に聞いていただけると幸いです。

みなさまのご参加をお待ちしています!

開催概要

==================================
高校生が伝えたい「ジェンダーの話」

DAY3 義務教育からジェンダー平等を目指す
==================================
■日程:2021年8月18日(水)
■時間:18:00〜19:30
■場所:オンライン(Zoom)
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 関崎 未来(せきざき みく)
■ゲスト:宮崎公立大学 准教授 寺町 晋哉 様
■定員:100名
■対象:不問
■お申し込み:PeatixGoogleフォーム
■参加費:無料

登壇者紹介

メイン講師

関崎 未来 (せきざき みく)

高校3年生/ジェンダーイコール所属

学校生活において、同世代のジェンダー問題に対する当事者意識の低さを痛感する。
日本の未来を担う世代である学生の多くに、ジェンダーに対する興味を持ってもらうために当法人にて活動中。

特別ゲスト

寺町 晋哉(てらまち しんや)

宮崎公立大学 准教授
主な研究テーマはジェンダーと教育、教師教育。

主著に「〈教師の人生〉と向き合うジェンダー教育実践」晃洋書房。

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DAY2 メイクと ジェンダーの関係

2021年8月の夏休み期間に、4人の高校生メンバーが1人ずつ講師になり、全4回に渡って「高校生が伝えたいジェンダーの話」をテーマにしたセミナーを開催します。

メイクは女性だけがするもの?

はじめまして。

NPO法人ジェンダーイコール 高校生メンバーの田中万貴(たなか まき)です。

私はいわゆるコスメマニアで化粧をするのが大好きです。
将来も化粧品に関する仕事に就きたいなと考えています。

しかし、私はある日をきっかけに”メイクは女性だけがするもの?”と言う疑問を持つようになります。

ある日、アルバイト先で店長がメイクをせずに出勤した先輩に対し、化粧をするように指示したのを目にしました。
その際、化粧は強制するものでは無いのではないかと感じました。
さらに、私にそのことを笑い話のように話してきたことに怒りを感じました。
しかし、疑問を感じませんか?先輩に化粧をするように命令している店長自身は化粧をしていないのです。

男性だからしなくていい、女性はしないといけないと言う固定観念があるからでしょうか?

男性のメイクに違和感を覚える人が多いのはなぜ?

疑問をきっかけにいろいろ調べてみると、「化粧は女の身だしなみ」と言われるように、女性が行わないと不快感を与え、逆に男性が行うと不快感を与えるという矛盾した問題があることに気付きました。

「女性だから化粧をしなければならない」という義務感にかられて化粧をする人も少なくないはずです。
そして、男性で「美に興味はあるものの抵抗してしまう」という人も少なからずいるはずです。

メイクにはポジティブな効果がたくさんある

私は、メイクをすることや美を追求するのは人それぞれの自由であると考えています。
メイクには、自己肯定感を高める魔法の力があります。コンプレックスがあればそれを隠すことができますし、「なりたい自分」に近づけることもできます。
メイクをすることによって、ワクワクしたり、自信が持てます。
メイクにはポジティブな効果がたくさんあるのです。

性別に関わらず「メイクを楽しめる社会」をつくりたい

私はメイクが性別に関わらず楽しめる社会になれば、今まで以上に自信を持てる人たちが増えるのではないかと考えています。
そこで、「メイクとジェンダーの関係」というテーマで、セミナーを開催することにしました。

より具体的にみなさまに知っていただくため、2020年にジェンダーニュートラルコスメブランド 「iLLO(アイロ)」を立ち上げられた、株式会社コティスエルト 代表取締役 矢野亜也那をゲストにお招きしてお話しを伺う予定です。

ぜひ多くの方に聞いていただけると幸いです。

みなさまのご参加をお待ちしています!

開催概要

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高校生が伝えたい「ジェンダーの話」
DAY2 メイクとジェンダーの関係
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■日程:2021年8月15日(日)
■時間:14:00〜15:45
■場所:オンライン(Zoom)
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:NPO法人ジェンダーイコール 田中 万貴(たなか まき)
■ゲスト:株式会社コティスエルト 代表取締役 矢野亜也那 様
■定員:100名
■対象:不問
■お申し込み:PeatixGoogleフォーム
■参加費:無料

登壇者紹介

メイン講師
田中 万貴(たなか まき)

高校3年生/NPO法人ジェンダーイコール所属

化粧にはプラスの力を女性に限定せずより多くの人に知ってもらいと思い、ジェンダーイコールで活動中。
ジェンダーに保守的な日本で、ジェンダーに対する潜在意識を破りたい。
将来はジェンダーレスコスメブランドをつくることを目標にしている。

特別ゲスト


矢野亜也那(やの あやな)

株式会社コティスエルト代表取締役CEO

コスプレイヤー専用のメイクアップブランドで働く中、
男性でメイクする人とたくさん出会いそこで男性のメイクの悩みやこだわりが女性と変わりないと気づく。
化粧品売り場に行くと女性のモデルさんや女性向けの化粧品ブランドが当たり前にたくさんある一方、
男性でも買えるようなブランドがないという違和感・気づきから「ブランドを作りたい」と思って会社を起業、
2020年8月13日よりiLLOを発売開始。

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