「さんすうセット」記名地獄に疑問


こんにちは。ジェンダーイコールの田渕恵梨子です。

先日、長男が小学校に入学しました。
入学式当日、学校からこちらの「さんすうセット」が支給されました。

中身はこんな感じです。

おはじき1つ1つ、計算棒1本1本の細部にまで名前を書く必要があるとのお達しです。
たまたま知人から入学祝いにいただいたお名前シールを見たら、なんとさんすうセット用のシールが!!!
おはじきや計算棒に合わせたサイズ展開があり、ラッキー♪と思い作業を開始したところ、、、
これが思いの外苦戦。( ̄◇ ̄;)
「シールをピンセットでつまんで極小のおはじきに貼る」という作業ですが、2段階で苦戦ポイントが。
まずは「シールでピンセットをつまむ」これが意外に難しい。そして「極小のおはじきに貼る」これは手がぷるぷるしてなかなかきれいに貼れません。
おはじき29枚、計算棒80本あったのですが、これだけで軽く1時間位かかってしまいました。
そして、他にもブロックやカードなど、記名対象はまだまだあります。
さんすうセット1箱の記名は2時間は見ておいた方が良いでしょう。

ここからは本題です。
私は親として子供の持ち物に対する記名作業は義務だと思っています。
ですが、このさんすうセットに関しては、全国の小学生の親が毎年毎年2時間もかけて経験する必要が本当にあるのでしょうか?
「さんすうセット 名前書き」でググってみると、”小学校の洗礼”やら”一度は通る関門”やら世の親の悲鳴ページが続々と出てきますが、こんな洗礼を素直に受けている場合ではない気がします。だから日本は生産性が低いと言われてしまうのです。
ワークライフバランスが叫ばれている昨今、共働きで忙しい両親が子供と触れ合える貴重な時間にこの作業で2時間も費やすことこそ改善するべきではないかと思い立ち、本記事を書くことにしました。

全国のさんすうセット利用児童の数

政府統計の総合窓口「e-Stat」の【小学校】学年別児童数によると、平成27年度の小1児童数は1,082,770 人、平成28年度は1,066,375人となっています。
児童数は少子化の影響で年々減っていますので、直近の平成28年度をベースに100万人で設定しましょう。
そのうち、さんすうセット利用児童は7割の70万人と仮定します。

全国でどの位の負荷を生んでいる?

上のお子さんのお下がりを使用している児童もいると思います。
ですので、70万人から更に2割程度引いて、キリの良い50万人の親がさんすうセットに記名していると仮定します。
前述しましたが、さんすうセットの記名には平均で2時間位かかります。
50万人×2時間で100万時間、かかっていることになります。
100万時間とは一体どの位の時間でしょうか?
1年は24時間×365日で8760時間です。
年数に換算すると、100万時間÷8760時間=114年間!!!
1人が50万人分記名をすると114年間もかかるという訳です。
毎年毎年この膨大な時間をさんすうセットの記名に費やしているなんてもったいなくありませんか!?
この時間こそ子供と触れ合う時間にシフトさせるべきではないでしょうか?

改善案

文句ばっかり言っていても仕方ないので、3つ改善案を考えてみました。

  1. 製作工場側で記名システムを導入
  2. 現代のIT化社会においては、1セットずつ予め登録された名前を全ての部品に記名するシステムはそんなに難しいことではないと思います。
    例えば、入学1年前あたりに各家庭がウェブで記名申込を行い、工場側で記名処理を行い、学校単位で発送する仕組みを構築するのはどうでしょうか?
    工場側の生産効率は若干下がってしまうかもしれませんが、そんな仕組みを持っている工場であれば、受注数がうなぎのぼりだと思います。

  3. 学校側の備品として取扱う
  4. 番号などで管理すれば、毎年使いまわせると思います。
    但し、記名や紛失、改定部品の補充作業等は学校側の負担となるため、そこはアウトソース等の仕組みの検討が必要ですね。

  5. 記名アウトソースの仕組み構築
  6. 追加費用がかかっても良いので、記名をアウトソースしたいと思う人も多いと思います。
    シルバー人材とか刑務作業とか、こういった作業は引き受けてもらえないものでしょうか?

まとめ

いかがでしょうか?
昔の習慣にいつまでも囚われる必要はありません。
親も学校も工場も進化していくべきです。
仕事と育児を両立していると、本当に毎日時間があっという間に過ぎてしまいます。子供の持ち物に記名をする行為は親として当然の義務だとは思います。しかし、なんでもかんでも学校側から言われるがまま疑問を持たずに記名を続けるのはどうかと思います。改善すべき点は声を出して未来につなげていくべきではないでしょうか?
今後も気づきがあればこちらに書いていきたいと思います。

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