2025年4月12日に日産労連の方に向けて研修を実施しました!
今回は実際の研修概要について、イベントレポート形式でお届けします。
実施概要
- 研修名:職場のジェンダーバイアスについて考える
- 日時:2025年4月12日(土)14:25-15:55(90分)
- 実施方法:オンライン
- 対象:管理職の方+ご興味ある方
- 当日参加者:82名(オンライン+対面)
- 研修アジェンダ
- ジェンダーに関する基礎知識
- 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
- 自社の位置づけを知ろう
日産労連概要
- ⽇産グループの各業種(⾞両組⽴メーカー、販売会社、部品メーカー、輸送会社など)の企業が所属する労働組合組織
- 会長:寺門 勉
- HP:https://www.ngu.or.jp/
研修講師

室田 美鈴(むろた みすず)
【関心のあるテーマ】企業内に残るジェンダー格差の解消、企業や組織文化の改革
【活動歴】大企業での就労経験や夫の海外勤務への帯同を機に企業内に残る性別役割分担意識に違和感を持ち、2021年2月に参画。
以降、企業向け事業の立ち上げや男性育休取得推進に向けた企画を実施中。NPO法人ジェンダーイコールの認定企業である「ダイバーシティのすすめ」の代表として、企業のDE&I推進に関する事業を幅広く展開中
目的
- ジェンダーに関する基本的な知識を理解したうえで日産労連としての目指す姿を理解する
- ジェンダーという視点で自組織の位置づけを知る
研修内容

本セミナーは日産労連様のジェンダーイコーリティセミナーのコンテンツの1つとして実施させていただきました。
1. ジェンダーに関する基礎知識
まずジェンダーについて初めて学ぶ方に向けて用語説明を行いました。
- ジェンダーに関する用語説明
- セックス(SEX)
- ジェンダー(Gender)
- ジェンダーバイアス
- ジェンダーロール
- ジェンダーギャップ
- ジェンダーギャップ指数
- なぜジェンダー平等を行う必要があるのか
- ジェンダー平等を実現する意義やメリットは多くありますが、組織内のジェンダー平等を実現するのかは企業次第。ジェンダー平等を進めることでの業績や採用面へのメリットをご説明した上で、管理職などの意思決定層が「なぜやるのか」を理解していることはもちろん重要ですが、社員全員が正しくその意義を理解していることが実現には不可欠であることも併せてご説明しました。
- ジェンダー平等を進めることでの数値メリットや従来の日本型雇用と女性就業者比率が逆相関であることなどもデータを用いて説明しました。


2. 自分のバイアスを感じる(IATテスト)
次のセッションでは「自分のバイアスを感じる」をテーマにご自身の性別役割分担意識(男性は仕事・女性は家庭という意識)に関するバイアスチェックを行いました。
今回はIATテストという2つの項目に関する言葉の結び付きの強さを測るチェック方法を用いて行いました。
チェックはあくまでも自分自身のバイアスを感じるためのもので、他人と比較したり、どちらか一方の結び付きが強いから良い悪いというものではありません。ご自身がどういうバイアスを持っているのかを認識し、自己理解を深めることで他者との関わり方を改めて考える一助としてもらえればと思い、実施しております。

3. 自社の位置づけを知ろう
最後のセッションでは「自社の位置づけを知ろう」をテーマに自社の女性管理職比率や社内の施策などについてディスカッションをしていただきました。
今回の参加者の方々は日産グループ各社の労働組合員の方(専従・非専従含む)だったため、所属組織が異なっていました。
そのため今回は参加される方々に対して事前に
・勤め先の女性管理職の比率推移(過去5年分など、難しい場合は取得できる範囲で)
・男性育児休業の取得率(過去5年分など、難しい場合は取得できる範囲で)
・自社の取り組み(働き方改革や女性活躍に向けた施策等)※自社HPやイントラ、人事問い合わせなどで確認(可能な限りでOK)
上述の事前の宿題に取り組んでいただいた上で研修に参加いただきました。
お互いの企業の女性社員に関する数値データやジェンダー平等に向けた施策などを共有することだけでも、お互いに多くの気づきが生まれると考え、実施しました。
実際にはどのグループも時間が足りないくらい、さまざまなお話をしていただき、私たちも具体的な課題や施策の工夫などを伺うことができ、大変多くの気づきをいただきました。
最後にまとめとして、明日からできるアクションを1つチャットに書いてくださいとお願いしたところ、多くの方からコメントいただくことができました。オンライン研修ではありましたが、多くの方が積極的に研修に参加いただけたと感じることができました。
参加者の声
研修当日は全国各地からさまざまな企業の方にご参加いただき、いろんな視点でのディスカッションを行っていただくことができたかと思います。
事後アンケートでは
- 別の会社の人と話すことで「自分のいる環境により意識が左右される。固定観念が強くある」ということを感じた
- 自身のバイアスを意識する良いキッカケになった
- 「配慮が排除になる」という言葉に、ハッとなった。ジェンダー問題以外でも、様々なところにバイアスがあるので、日頃から気をつけていきたいと思った。
- 議論の時間が短く、チームメンバーの表面的な実態共有で終わってしまいもったいないと感じた
など、研修内でのさまざまな気づきをご共有いただきました。
一方でオンライン実施だったこともあり、グループディスカッションの物足りなさについてコメントを頂戴しました。
改めてジェンダー平等に向けた活動は参加される全員の方が当事者であり、自分事として捉えて話していただくことが重要であると感じました。
さまざまな研修時や事後アンケートから様々なご意見をいただくことができ、私たちも大変気づきの多い時間となりました。
ありがとうございました!
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