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・片付けが苦手。
・パートナーとの家事分担内容に不満を持っている。
・彼氏彼女との同棲を考えている。
・同棲を経ずに結婚を考えている。
・こまかいタスクをパートナーに伝えずについつい自分でやってしまう。

◆講座の特徴

[ミニマム収納] ①捨てるモノ探しから脱却する。
②本当に必要なモノを選び取るスキルを身につける。
③感情と事実を分ける「区別」を学ぶ。

[ミニマム家事] ①家事タスクを可視化する。
②家事バランスを見直す。
③自分の常識やこだわりから脱却する。

◆参加するとこんなこと変化があります

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⑤時間的・経済的・精神的に余裕が生まれる。

◆講師紹介

寺尾 江里子
Tide a Room room organizer
ミニマム収納で思い込みを手放すお片づけ!「ミニマム収納」を考案し、
捨てるモノ探しからの脱却」「本当に必要なモノ」だけを選び取る整理収納術「ミニマム収納術」を提唱している。
https://tidearoom.com/

田渕 恵梨子
NPO法人ジェンダーイコール理事長
東京都北区赤羽在住。
仕事と育児の両立をきっかけに、日本のジェンダーギャップに危機感を覚える。
「固定観念にとらわれずにキャリア形成と育児をあたりまえのように両立できる社会をつくりたい。」
その強い思いから仲間と共に NPO 法人ジェンダーイコールを 2017年8月に設立。
性別に関わらずチャレンジできる社会の実現を目指し、活動している。

◆イベント内容

■日時:2020年1月5日(日)14:00~16:00(開場13:45)
■場所:スペースゆう(北区男女共同参画活動拠点施設)(北とぴあ5階)
■住所:東京都北区王子1-11-1 北とぴあ5階
■アクセス:JR京浜東北線「王子」駅北口徒歩2分、東京メトロ南北線「王子」駅5番出口より直結
■主催:NPO法人ジェンダーイコール
■後援:東京都北区地域振興課「令和元年度北区地域づくり応援団事業」
■講師:寺尾江里子(整理収納アドバイザー)、NPO法人ジェンダーイコール理事長 田渕 恵梨子ほか
■定員:30名(申込順)
■対象:不問(お1人でも複数人でもOK!)
■参加費:無料
■申し込み方法:Peatixよりお申し込み、もしくは「お名前」、「メールアドレス」、「電話番号」を明記の上、 Eメールで1月4日(必着)まで
■問い合わせ先:NPO法人ジェンダーイコール
E-mail info@gender-equal.com
HP https://gender-equal.com/

◆キャンセルポリシー

※手配の関係上、キャンセルの場合は必ず事前にご連絡をお願いいたします。
ご連絡なく無断キャンセルの場合、
次回以降のイベント・セミナーなどへのご参加をお断りする場合がございます。

【イベントレポート】…

ジェンダーイコールの新メンバーとなりました、浜崎佳奈(社会人一年目)、松本璃奈(大学生)、原一生(大学生)です。

今回は、11月3日に北とぴあ5階のスペースゆうで開催されたジェンダーイコールのイベントレポートをお伝えします。

第1部 ジェンダーバイアスについて考えよう(浜崎)

第1部では「ジェンダーバイアスとは何か」について考えるために、イラストクイズを用いて身近にある性的偏見について理解を深めていきました。

「ジェンダー」とはそもそも、生物学的性差の上に文化や社会的概念によって付け加えられた性差のことです。 「女の子だからピンクの物が好きだろう」「結婚したら奥さんが家事してくれるね」「旦那はATM」、、などなど、よく聞く言葉の中にはジェンダーバイアスでアウトになる言葉が実は沢山溢れています。

イベントではクイズ形式でそういった身近なバイアスついて指摘し合いました。クイズの一つに、働く人のイラストとして男性の医師、男性のパイロット、男性の消防士が女性の看護師、CAと対になって描かれているものがありました。そのイラストを見た時はすぐに「ジェンダーバイアスだ!おかしい!」と思ったのですが、実際自分が小中学生の時に見た教科書でもこう描かれていたことを思い出し、意識すればジェンダーバイアスのあるものはかなり沢山存在するのだと感じました。

イベント後にジェンダーバイアスのある広告や文章、言葉がないかを意識して生活してみると、日常生活でもかなりバイアスについて気付くことが多くなりました。 スーパーで買い物をしていても、「主婦の方へ 今晩のおかずに是非」というPOPがあり、ご飯を作るのを母親の役割として認識している社会概念を実感しました。また電車内広告でも、ツッコミを入れたくなるものをいくつか見かけました。

ジェンダーバイアスについて知り、それを意識して社会をみるとおかしいなと思うことは沢山あるのに、巷に偏見的発言/創作物が溢れているのは幼児期からの教育によってそれを偏見だと思わない環境ができてしまっているからだと感じました。 同時に、今後の私たちの団体の役割として、どういった発言や考えが偏見に捉われているのかを発信し、多くの人にジェンダーバイアスを意識させることが大切だと感じました。

第2部 日本の常識は世界の非常識!?外国人ゲストから“ジェンダー平等”について学ぼう(松本)

第2部では、外国人のゲストとジェンダーイコールの代表3人が日本と海外のジェンダーギャップに対する考え方の違いについて、それぞれの貴重な経験を踏まえながらの「トークショー」がありました。そこでは様々な興味深いお話を聞くことができました。 今回はその中で私が印象に残った3つのテーマについて、紹介したいと思います。

1. アイスランドにはレディーファーストがない!?

アイスランドにはそもそもレディーファーストの文化がなく、逆に女性が男性にレディーファーストされることで「自分でできる」と怒る人もいるそうです。

その一方、アメリカやオーストラリアではレディーファーストの文化があります。レディーファーストはジェンダーギャップをなくすことにおいて、ネガティブな捉え方をする場合もありますが、その行動自体は悪いものではないので問題ないのでは、と言う意見も。

私は、女性だから男性だからで分けるのではなく、それぞれが譲り合いの心、すなわちエブリワンファーストの気持ちを持つ人が1人でも増えたらいいなと思います。

2. 日本人はルールに囚われすぎ

日本人は協調性があるというポジティブな特徴もあれば、それと同時に同調性も強いことから、意見を求められても周りの空気に合わせてしまい、自分の意見を発信できる人が少ないというネガティブな一面もあります。アイスランドのゲストは日本人との関わり合いの中でこのように感じることが多いそうです。

質問コーナーの中で、日本人が権利主張を行う文化を作り出すために必要なことは?という質問に対して、ゲストは「幼いころから発言することに躊躇しない教育カリキュラムに取り組むことが必要なのでは」と提案していました。 どれだけ価値のある意見を持っていても周りに発信しなければ意味がありません。

しかし、これは意見を発信する側だけでなく、積極的に発言できるような周りの環境作りも重要です。 意見を交わす中で日本人の素晴らしい特徴の一つである協調性を生かし、相手の意見を尊重できる、発言しやすい環境作りにも、同じく力を入れて欲しいと思いました。

3. 東京医大問題についてどう思うか?

この問題については、3人のゲストが口を揃えて、不条理であると主張しました。 アメリカのゲストは、「日本だからアメリカだからではなく、人が努力したことに対してこのような問題が起こることがそもそもおかしい。また実際のところ、かつてはハーバード大学でさえ、同等の差別を行っていた」と話していました。

女性は体力が男性よりも劣っていることや家庭の理由で途中でやめてしまうだろう、と考えられていることで、努力したのに報われないこの社会に希望が持てる若者はどこにもいないと思います。 しかし、多くの若者はこの事実すら知りません。まずは社会の現状に興味を持ち、問題であると発信していくことが、ジェンダーギャップをなくしていくうえでやはり重要なのではと感じました。

第2部を通して感じたことは、まずそもそもジェンダーへの問題意識が日本は世界に比べて低いということです。 今回トークショーで出た話題は、普段私たちが当たり前だと思っていることが多く、ジェンダーの問題として捉えられていないことが多かったように思います。 私もこのイベントを機に、ジェンダーの問題について、今よりも深く考えていきたいと感じ、また多くの人にこの現状を知ってもらいたいと思いました。

まとめ(原)

「今の若者が社会に出た時、同じ思いをしてほしくない」 そういった経緯から企画された本イベント。 進学や職業選択の段階からジェンダーバイアスがかかっている実態を知り、日本の学生は意外と生きづらい環境にいるということを思い知らされました。

私自身このイベントを終えた後、テレビをふと見ていた時 、ある芸能人の夫が、娘にどんな習い事をさせればいいのかという話の中で

「柔術と哲学さえ学ばせれば、この世は生きていける」

と言ったのに対して、妻が

「そんな娘、将来絶対にモテないじゃないですか」

と発言していたのをみて、何かひっかかりを感じてしまいました。

もしこのイベントに参加していなかったら、この発言には何も違和感を持たなかったと思います。

だからこそ、これから社会に出る若者一人一人が 「そもそも社会にはジェンダーギャップが存在していることを知り、おかしいと思ったら誰かと話し合ってみたり、発信してみたりする」 そういった姿勢をもつことが大切なのではないでしょうか。

アメリカ、ニュージーランドそしてアイスランドのジェンダーに関する取り組みと比較してみて、日本のジェンダー格差がどれだか深刻なのか、思い知らされた1日になりました。

中学生から大人の方までたくさんの方に参加していただき楽しい1日となりました。 ゲストの皆様、スペースゆうの皆様、そして参加者の皆様、本当にありがとうございました!

【イベント開催・無料…

ジェンダー平等について外国人ゲストと話してみよう!
詳細・お申し込みはコチラ→ https://genderlab3.peatix.com/

日本では当たり前でも海外では非常識なことをご存知ですか?

  • アイスランドにはレディーファーストが存在しないってホント!?
  • 東京医大問題について外国人はどう思っている?
  • ニューヨークでは女性専用車両が非常識ってホント!?
  • カリフォルニアの行き過ぎたジェンダーフリー主義って何?
  • 日本の小学生にとっては当たり前の「ランドセル」。海外ではどうなの?

性別・人種・障害・年齢に関係なく、すべての人々が自分の能力を活かしていきいきと働ける社会。
そこにはたくさんのワクワクが待っています。
1人1人が「女だからこう」とか「男だからこう」といった古い価値観を捨て、
あらゆる人がやりたいことにチャレンジできる社会。
個々の選択をみんなで応援できるようになれば、素晴らしい世界になるはずです。

今回は4名の外国人ゲストを招いて、日本ではあたりまえの常識が海外では全く違う事例を紹介します。
そして、性別・人種・障害の有無・年齢などに関係なく、すべての人々が自分の能力を活かせてイキイキと生きる社会に必要な価値観について学びます。

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イベント内容
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■日程:2019年11月3日(祝日)
■時間:14:00〜16:00(開場13:45)
■場所:スペースゆう(北区男女共同参画活動拠点施設)(北とぴあ5階)
■住所:東京都北区王子1-11-1 北とぴあ5階
■アクセス:JR京浜東北線「王子」駅北口徒歩2分、東京メトロ南北線「王子」駅5番出口より直結
■主催:スペースゆう(北区男女共同参画活動拠点施設)
■企画・運営:NPO法人ジェンダーイコール
■講師:NPO法人ジェンダーイコール理事長 田渕 恵梨子氏
■ゲスト:
 ニック ノートン氏(アメリカ人)
 ヘイミスドッティル テルマ ルン氏(アイスランド人)
 グレゴリー スネルガー氏(ニュージーランド人)
 デイドラ ジッケム トウフォン氏(アメリカ人)
 ※予告なしに変更になる場合があります。
■定員:40名(申込順)
■対象:中学生以上の10代の方
■参加費:無料

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キャンセルポリシー
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※手配の関係上、キャンセルの場合は必ず事前にご連絡をお願いいたします。
ご連絡なく無断キャンセルの場合、
次回以降のイベント・セミナーなどへのご参加をお断りする場合がございます。
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【イベントレポート …

こんにちは!ジェンダーイコール篠原です。
2018年12月16日に、イベント「越境せよ!シンポジウム 〜あらゆる枠を越えて、自分の中にもダイバーシティを!〜」を開催(越境3.0、HIS、勝部元気氏、Rainbow Tokyo 北区 との協賛)いたしました!
イベントの様子を前編・後編に分けてお伝えします(前編はこちら)。

イベント概要
■ 日時:2018年12月16日(日)14:00〜17:30
■ 場所:お茶の水女子大学
■ 主催:「越境せよ!シンポジウム」実行委員会
■ 協賛:越境3.0、ジェンダーイコール、HIS、勝部元気(リプロエージェント)、Rainbow Tokyo 北区

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第1部「ジェンダーの枠を越えよう」/ 勝部元気・ジェンダーイコール
クイズ大会、トークセッション、グループワーク
第2部「国の枠を越えよう」/ 越境3.0
越境3.0 メンバーによるフリートーク
第3部「あらゆる枠を超えて自分の中にもダイバーシティを!」
参加者によるグループワーク・発表
——

第1部の様子はこちら

第2部「国の枠を越えよう」/ 越境3.0

第2部は、越境3.0のメンバーによるトークセッション。
海外経験豊富なメンバーたちが、「多様性」を軸に、日本以外の国で体験したこと、そしてその体験を経たうえで日本に対して感じていることを話してくださいました。
オーディエンスとして聞かせていただいたセッションの内容をレポートします。

また、代表の石田氏のつながりで、なんとアゼルバイジャンの国営テレビの撮影スタッフの方々にもお越しいただきました!なんかすごいグローバルです!

[登壇者]
石田 和靖(越境3.0、越境会代表)
ミッキー裕司(越境3.0メンバー)
坂上 舞(越境3.0メンバー)
荒木 隆(越境3.0メンバー、留学コンサルタント)
神谷 瑛美(越境3.0メンバー)
[モデレータ]
小林 健一(HIS)

世界と日本の多様性について

タイでは化粧品売り場のスタッフは男性が多い。それが普通。タイに限らず東南アジアではかなり普通になってきている。

日本でいわゆる会社員の男性はみんなスーツを着ているけれど、それも世界を見ると常識ではない。イタリアでは営業マンがカッコイイデニムを履いていたりする。

現在ではジェンダー平等先進国として知られているアイスランドは、もともとは漁業国で男性社会だった。
金融危機で女性が働かざるをえなくなったことによって平等化が進んだ。
ジェンダー平等が進んでいる国では経営者や首長に女性が多い。日本も女性が首相になっちゃえば変わるのかも。

デンマークも、女性の社会進出が進んだ国。これは街に出ればすぐわかる。子連れのパパがたくさん歩いている。
子供を見るのは女性の役割という意識がない。
第1部で話題に上がったが、トイレもだれでも使えるものがたくさんある。

日本では電車とかレストランで子供が騒ぐのをやめさせるが、外国では騒がせる。
子供は親が見るものという重圧を感じるのが日本の社会。子連れの人が「すみません」と言っている。これが、子供は社会で見るという意識のある国では、「(子供を見守ってくれて)ありがとう」になる。

ダイバーシティ(多様性)とは、一人一人が他人を理解しようとすること。
(撮影に来ている)アゼルバイジャンも多様性大国。
文化の異なる他の国に囲まれている。文化を理解しないと生き残れないしそれを強みにしようとしてきている。

日本の教育は考えさせない教育。先生がそういうもんだと言って決めてくるから、子供は考えない。鉛筆は5本もってこいとか。
会社でもそう。紙の大きさを決めるのに一年くらい会議をやったりしてる。

日本人は小さい頃から合わせることが重要といわれて育ってきていて、主張することが苦手。
自分の考えを主張しつつも他人とすり合わせをしていくことは、陸続きで隣の国があるような国と比べて苦手なことかもしれない。

日本人だけがいまだに自分たちをアジアの雄だと思っているふしがある。大事なのは偏差値ではなく経験値。
これは、学校の先生は自分たちが経験していないから教えてくれない。だから経験値は自分で取りに行くしかない。

日本はダメなの?「枠」を越えるには?

日本のコンビニのおにぎりの価値に気づくことが大事。
いつでも海苔がパリパリのおにぎりをいつでも100円そこそこで買えることって本当はすごい。
いっぱい日本にはいいところがあるのに武器だと思っていない、気づいていないということを変えていかないと。

知り合いを増やすこと。行かないところに行ってみること。新しいことをやってみること。
まずは国内でOK。いつもと違うことをやってみる。
居心地の悪い場所に行ってみる。違和感のあるところに行ってみる。そこは自分の知らないところだから学びが絶対にある。

日本人は日本国内の情報を信用しすぎている。偏っていたり正しくないことも多い。
中国や韓国の人は、自国の教育やメディアを全く信じていない。
学校の先生やメディアの言っていることが信用できるか?ということを、自分できちんと考えて判断することが大事。

外国人の友達をたくさん作る。日本にはいろんな強みがあって、海外の人はみんな日本のことが大好き。
少子高齢化の人口モデルを先行していることもあるし、これまでもいろんな問題を日本が解決してきた。場合によっては海外の人のほうが日本のことをよく知っていることもあるし、質問されることで日本のことを知ることができる。

考えることが先ではなくて行ってみることが大事。これは教育のせいでそうなってしまっている。とにかく先に動くこと。
日本のパスポートランキングは世界で1位。でも、パスポートを持ってるのは日本人の25%(!!)。
たくさんの人と会って話をすることが大切。海外にもっと行こう、友達を作ろう。

わたしたちジェンダーイコールとのイベントということで、ジェンダーの話題についてもたくさんお話しいただきました。多くの国でいろいろな経験をすることによって、自分の世界を広げると同時にアイデンティティを確立していく。本当に大切なことですね。
中でも個人的にとても印象的だったのが、「世界を知ると「常識」の幅が広がって生きやすくなる」というお話でした。社会人だから、親だから、女性だから、何歳だから、○○だからこうすべきという「常識」も、世界に目を向けてしまえば小さなことなのかもしれません。

第3部「あらゆる枠を超えて自分の中にもダイバーシティを!」

最後に、自分が今どんな枠に捉われていて、それをどうすれば取り払うことができて今よりも自由になれるかという観点で参加者の皆さんに考えをまとめていただき、発表していただきました。

参加者の方の発表:
「枠を越えるということは勇気がいることだけれど、入り口が楽しいかどうかがとても大事だと思う。
そうするためには色々な価値観を得ることが大切。越境3.0のセッションで話されていた通り、友達を作ることが大事。今日のイベントに来ることも自分にとってはけっこう勇気がいることだったけど、今日来たことでいろんな人と話せて次のハードルはもうない。」

「”就活生にならないといけない、スーツを着なければならない”と思っていたけど、就活をして企業に入ることだけが社会に出るということではないので、就活生にはならなくてもいいのかな。」

「”母性”という枠に捉われている。例えば、子供とか世の中的にカワイイとされているものに対して、そう思っていなくても「可愛い」と言わなければならない空気がある。」

そして、ジェンダーイコール田渕からは、「“母性”は女性だけに特化して備わったものではない」という話が。
「母性」を具体的な行動として「子供の心身の健康を願いサポートすること」と定義してみます。実際にわたしたちジェンダーイコールメンバーのパートナーたちは、家事や育児に主体性を持つようになってから、子供達に食べさせる料理を自分なりに工夫してこだわりだしたり、健康を考えたりするように変わってきています。そして、彼ら自身けっこうそれを楽しんでいるというエピソードを紹介させていただきました。
これまで子供に関わる多くのことを女性がやってしまってきたから、男性が「母性」を持つ機会を得られなかったのではないのでしょうか。

ここで、「こうして女性が社会進出することによって生じ得る男女の所得の逆転についてどう捉えるべきか」というご質問をいただきました。
これには、ある参加者の方から「妻の収入が自分を超えたことが嬉しかった」という体験談が。パートナーとして相手の成功を応援し喜ぶことができる。とても素敵な関係を築かれているなと感じました。

田渕からはイベントのまとめとして、「行動すると意外に結果が付いてくる。失敗したとしても5年後10年後にきっと生きてくる。ひとつひとつみんなが少しずつ行動することで枠を取り払っていければよい。」
そして最後に、勝部さんから、「一人では越えられない枠も仲間がいればできることもあるので、みんなで力を合わせていければ」とお話しいただきました!

参加者、登壇者、スタッフみんなが自由に意見を交し合い、たくさんの価値観に触れ合うことができました。
とても素敵な時間でした。参加していただいた皆様、本当にありがとうございました!

【イベントレポート …

こんにちは!ジェンダーイコール篠原です。
2018年12月16日に、イベント「越境せよ!シンポジウム 〜あらゆる枠を越えて、自分の中にもダイバーシティを!〜」を開催(越境3.0、HIS、勝部元気氏、Rainbow Tokyo 北区 との協賛)いたしました!
イベントの様子を前編・後編に分けてお伝えします(後編はこちら)。

イベント概要
■ 日時:2018年12月16日(日)14:00〜17:30
■ 場所:お茶の水女子大学
■ 主催:「越境せよ!シンポジウム」実行委員会
■ 協賛:越境3.0、ジェンダーイコール、HIS、勝部元気(リプロエージェント)、Rainbow Tokyo 北区

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第1部「ジェンダーの枠を越えよう」/ 勝部元気・ジェンダーイコール
クイズ大会、トークセッション、グループワーク
第2部「国の枠を越えよう」/ 越境3.0
越境3.0 メンバーによるフリートーク
第3部「あらゆる枠を超えて自分の中にもダイバーシティを!」
参加者によるグループワーク・発表
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第1部「ジェンダーの枠を越えよう」/ 勝部元気・ジェンダーイコール

前回のイベントにゲストとして登壇していただいた勝部元気さんがモデレータを務める、「ジェンダーの枠」をテーマにした第一部のセッションです。

1. たられば妄想大会!

まず、グループワークからスタート!
もしあなたに(が)、お金があったら/ 時間があったら / 異性だったら 何をしたいですか?
グループの皆さんでワイワイ話しながら付箋にどんどん思うことを書いていきます!

2. ジェンダーバイアスクイズ

さて、ジェンダーの枠を超えるためには、まずは知らず知らずのうちにわたしたちに影響を及ぼしているジェンダーバイアス(=いわゆる「女らしさ」「男らしさ」などの固定観念に基づく偏った意識)について知ることが大切です。
ここでは、クイズ形式でジェンダーバイアスについて理解を深めていきます。さまざまな事例を見て、ジェンダーバイアスがどこにあるのかを考えます。
クイズの一部を抜粋してご紹介します。

例1: ベビーカー広告 (難易度★★)

これはまあとてもよくあるパターンです。
ベビーカーを押す人、子連れで帰省するのは女性だけなんでしょうかね。

例2: はたらくひと(難易度★★★)
絵本の見開きページです(著作権の都合上加工しています)。

お花屋さん、看護師、保育士は女性。消防士、裁判官、医師は男性。
潔いと言えるほどの職業ジェンダーバイアス、まさしく偏見ですね。これが何も知らない子供たちの目にふれると思うと恐ろしすぎます..
また、「女性が全員スカートを履いている」という参加者の方からの回答もありました。確かにですね。素晴らしい視点です!

例3: ワークライフバランス推進キャンペーン(難易度★★★★)
これはなかなか難しいです!

どうですか?わかりましたか??
「重りをつけただけで妊婦の気持ちがわかった気になっているようだ」などの鋭い回答もありました(全くその通りです)が..
ここでのバイアスは、「知事が妊婦に」→「知事」が「妊婦」になることがありえなさそうなことだ→「知事」=「男性」と決めつけているところにあります。

などなど、全員参加のクイズ大会でとても盛り上がりました!
参加者の方から「始めの方は、なるほどそうなんだ〜という感じだったけど、だんだんどんなところに着目すればいいかがわかってきて、自分で気づくことができるようになった」という感想をいただきました。
そうなんですよね。ジェンダーバイアスはあまりに普通に存在するので、疑問を抱くまでの道のりが長いんです。でも、あれ?なんかおかしいな?という視点で見ていくとおかしなことって本当にたくさんあるんです。
多くの方がそのちょっとした気づきを得ることができれば、偏った表現もどんどん減っていくのではないでしょうか。

こういった不特定多数の人の目にふれる表現とジェンダーの関係については、個人的には鶏が先か卵が先かの問題だと思っていて、両サイドからバイアスをなくすアプローチをとっていく必要があると考えています。
たとえば、「家事を担うのは女性が多いのは事実だから、ペルソナとして家事をする女性像が多く描かれることは合理的だ」という主張もあるでしょう。ただ、逆に考えると、家事をする女性像を多く目にするから子供たちが(大人も?)家事は女性のものだという意識を刷り込まれてしまっているのではないでしょうか。
発信をする側が、「今は実際に家事をするのは女性が多いかもしれないけれど、本来は家族みんなで分け合うものであると良いので、私たちはジェンダーバイアスを取り払った表現をしていきます!」みたいに、意思表示を含めた表現をしていただけるとすごくいいなと思います。

3. アンコンシャスバイアス事例大会

さて、クイズでジェンダーバイアスとはどんなものかを知ったところで、アンコンシャスバイアス(=無意識のバイアス)について考えていきます。自分自身の中にあるバイアス、世の中にあるバイアスを含め、以下のような事例が上がりました。

「仕事で年下の女性がいると「ちゃん」付けで呼んでしまう」
「小学生の子供にいつまでも赤ちゃん言葉を使ってしまう」
「子供がいる友達と会うとき、男友達には聞かないのに、女友達には「今日は子供どうしているの?」と聞いてしまう」

「サービスなどで、カップル=男女のカップルという前提が置かれていること」
これには、勝部さんも本を執筆するときに「恋愛関係」=「男女関係」と括ってしまってよいのか戸惑ったといいます。

「女子会はあるけど男子会はない」という事例も、飲みに行くのは基本的に男性というバイアスがあるから「女子会」というワードが存在するわけですね。「すっぴん」も、女性はメイクをするのが当然だというバイアスの元に存在するワードです。確かに男性には「今日すっぴんだね」って言わないですもんね。
ワードという観点では、現存する言葉そのものが偏っていたり、ある関係性を表現する言葉が存在しなかったりすることもよくあります。世の中全体の前提となるものが、何らかのバイアスを受けていることを反映しているなと思います。

そのほかに、「トランスジェンダーであることを理由にダンススクールへの入会を断られた」「保育士に転職したかったが、40代の男性であるため入学をやんわりと断られ叶わなかった」など、ジェンダーバイアス、アンコンシャスバイアスによって夢や目標を達成する道を断たれてしまったというお話をしてくださった方々もいらっしゃいました。これは今年明るみに出た医大の女子・浪人受験生差別と通じるものがありますね、、
属性によって一括りにして枠にはめて、そこからはみ出したものを排除することって、管理する側はラクなのかもしれません(考えなくていいからね)。でも、とっくに生き方が多様化している社会では多くの損失を生んでいるはずだと感じます。

4. グループワーク

さまざまなバイアスの事例を見てウォームアップした状態で、ここで始めの「たられば妄想大会」でそれぞれ挙げてもらったことに戻ります。
「〇〇だったらこれがしたい」、つまり「今の自分にはこれができない」と思っていることは実は無意識の枠に捉われているからできないだけで、本当はできることもあるのではないか?という視点でもう一回考えてみます。

参加者の方々からたくさんの面白い意見を出していただきました。
「女性になったらIT社長を捕まえる」→「女性経営者を捕まえる」
「女性になったらグラビアアイドルになりたい」→「ムキムキのイケメンになってインスタで発信する」
「女性になったらスイーツの食べ放題に行きたい」→「男だけど別に行きたいなら行けばいい」
「”男性になったらロン毛にしたい” と書いたけど、男性は髪が短いものだというバイアスにかかっていた」という自己分析をしてくれた方もいました。

そして、「自分が男性になったら、男性としてジェンダー差別をなくすための啓発活動を行っていきたい」「女性を対等な人間として見られるようになりたい」といった頼もしい意見も。

また、「なぜさまざまなところで男性・女性に二分されてしまっているんだろう?」という根本的な分析に入ったグループも。身近なところではトイレ問題で、現状日本ではあらゆる性自認の人が気兼ねなく入れるトイレがまだまだ少ないのだとか。この先、東京オリンピック、大阪万博とグローバルな催しが控えるなか、日本社会のジェンダーに対する意識は残念ながらまだまだ世界的に見て遅れているというお考えを話していただきました。

時代に合わなくなってきて、いろんなところでみんなにちょっとずつ窮屈な思いをさせている無用なジェンダーの枠。そこから一歩外に出て、心配事はできる限り減らして、みんなが自由にやりたいことができるようになれば素敵ですよね!

〜後編に続きます〜